高学歴なのに年収300万円以下…100人の本音「学歴に裏切られた」

日刊SPA! / 2021年2月3日 15時50分

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高学歴なのになぜ低収入になったのか?(※写真はイメージです)

輝かしい未来を見据えて猛勉強。努力が実って難関大学に入学、卒業し“高学歴”という肩書を得たにもかかわらず年収300万円という低収入に陥っている人がいる。彼らはなぜエリート街道から外れてしまったのか。高学歴で年収300万円以下の100人にアンケートを実施。その結果から低収入の理由と背景に迫る!

◆高学歴・低収入者100人アンケートで見えてきたリアル

 多くの企業が採用時に「学歴に関係なく優秀な人材を採用」と謳いながらも、出身大学がいまだ大きな意味を持つのは歴然たる事実。転職活動においては職歴が注目されるが、これもまた、いかに新卒時に名のある企業に採用されるかが重要といえば学歴の価値は不動だろう。

 実際、社員による企業評価を掲載しているサイト「OpenWork」の調査によれば、高偏差値大学出身者の平均年収は明らかに高い。厚労省統計による大卒・大学院卒30歳の平均年収が321万円ということを考えれば、高学歴は勝ち組への近道に違いない。

<出身大学別年収ランキング>
※30歳時の年収

1位 東京大学   810.9万円
2位 一橋大学   739.6万円
3位 京都大学   727.6万円
4位 慶應義塾大学 726.6万円
5位 東京工業大学 708.2万円
(2019 OpenWork調べ)

◆アンケート 低収入になった理由は?

 その一方で、プラチナチケットを手にしても貧困にあえぐ人々がいる。彼らはいかにして高収入のレールから外れていったのか。その実態を探るため、取材班は受験当時偏差値65以上の難関国公立大および私大を卒業した35~49歳、かつ年収が300万円以下の100人にアンケートを実施した。

<高学歴・低収入者100人アンケート>
※35~49歳で偏差値65以上の大学を卒業し、年収300万円以下の人を対象に調査を実施

Q1.低収入になった理由は?
▼失業・求職中 19人
▼転職を繰り返した 16人
▼景気・時世の変化 13人
▼病気をした 13人
▼将来の夢(資格など)を目指した 8人
▼大学院進学 4人
▼その他 27人
※現在求職中という人がいるなかで、職場とのミスマッチで転職を繰り返した人も多い

 結果をみると、失業や転職(35人)を低収入の理由に挙げる人が多く、新卒入社した組織にフィットできなかった様子がQ1に見て取れる。36歳の男性は「何を仕事にすべきかよく見つめればよかった」と過去の自分に後悔しきりのコメントだ。

 また、病気をした(13人)という人も多い。「勉強よりも十分に働ける体力をつけ直したい」(37歳・男性)、「勉強ばかりしていてメンタルが弱く社会に適合できなかった」(42歳・男性)と、苛烈な受験勉強期間の代償が尾を引いていることも窺える。

◆もし人生戻れるなら、どの時点に戻りたい?

Q2.もし人生戻れるなら、どの時点に戻りたい?
▼大学入学以前 35人
▼大学在学中 29人
▼就職活動中 9人
▼社会人として就業中 8人
▼卒業後すぐ 1人
▼その他 18人
※志望校選択の時点で「文系よりも理系を選べばよかった」という意見が多く見られた

 そんな彼らへ「もし人生戻れるならどの地点に戻りたい?」(Q2)と聞くと、64人が「大学在学中」もしくは「大学入学以前」と回答。理由は「大学でもっとまじめに勉強すればよかった」という趣旨が多く、高偏差値大学に入学したことで満足し、燃え尽きてしまった人々が多数いる証左だろう。

◆あなたにとって学歴とはなにか?

Q3.あなたにとって学歴とはなにか?(複数回答可)
▼人として箔がつく 38%
▼人脈づくりに役立つ 32%
▼何も役に立たない 24%
▼人生に必要不可欠 22%
▼職場で幅を利かせられる 15%
▼むしろ邪魔 8%
※「人脈づくり」「箔がつく」と肯定的な意見がある一方で「邪魔」「何も役に立たない」とも

 入学したことで満足となれば、「あなたにとって学歴とはなにか?」と尋ねた質問(Q3)に、「人として箔がつく」という空虚な回答が最多となるのも当然か。知識や能力の不足を学歴で覆い隠してきた心理が窺えるというものだ。正直に「何も役に立たない」とする意見も24%と比率は高く、当事者たちは学歴社会の幻想に踊らされた自分のイタさを痛感していると言えよう。

 そうした感情を象徴するのが、Q4への回答だ。「自分の子供に高偏差値の大学に入ってほしいか」という設問には、「どちらとも言えない」が大多数の意見なのだ。その中には、「高偏差値と幸福度は関係ない」(44歳・女性)、「学歴だけ良くても使いものにならない」(46歳・女性)など、学歴に裏切られたという思いがヒシヒシと伝わる声が並ぶ。

 こうした声から透けて見える彼らの「弱さ」が、ひいては低収入に繋がっているのかもしれない。

Q4.自分の子供に高偏差値の大学に入ってほしいか
▼YES 40人
▼どちらとも言えない 55人
▼NO 5人
※子供には自分の理想を押しつけず、「思うように生きてほしい」という意見が目立った

<取材・文/沼澤典史(清談社) 撮影/渡辺秀之 モデル/堀内充治 アンケート/パイルアップ >

―[高学歴貧困の末路]―

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