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「人間くさい業界に救われた」新興宗教家庭に育った女性が風俗嬢になったワケ

日刊SPA! / 2021年9月2日 15時53分

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まりてんさん

 現役で風俗嬢として働きながら、YouTuberとしても活動するまりてんさん。経営者として風俗店の運営に携わった経験もあり「この業界にずっといたい」と話す彼女だが、なぜ風俗という世界に飛び込んだのか?その過去に迫った。

◆風俗の世界でできるだけ長く生きていきたい

――風俗で働くまりてんさん達が、顔出しして本音で語り合うYouTube「ホンクレch――本指になってくれますか?」が話題ですね。

まりてん:YouTubeをはじめたのは、1年半くらい前です。その直前まで、ふつうに会社員として働いていたんです。でも、風俗の世界でもう一度、生きていこうと思って……。

 私の目標って、風俗の世界で、できるだけ長く生きていくことなんですよ。稼ぐことよりも、この業界にずっといたいという気持ちが強い。業界で、私の居場所をつくるためにも、風俗で働く私たちの本音を配信したら面白いかな、と。

◆良くも悪くも人間くさい業界に救われた

――意外ですね。風俗業界は、一気に稼いで、できるだけ早く卒業したいと考えている人がほとんどのような気がしていたので……。

まりてん:ふつうは、そうですよね。そういう人の方が多いと思います。

 私の経歴を簡単に紹介すると、大学時代に風俗の世界に少しいて、卒業後の3年間は広告会社で働いていました。会社をやめたあとに、経営者として池袋で風俗店を立ち上げたんです。この業界が好きだったんですね。良くも悪くも人間くさい業界に、私自身が救われた部分があって……。でも、ただのキャスト――ひとりの風俗嬢として、業界にずっとかかわっていくのは難しい。そこで経営者として風俗業界で生きていこうと考えました。

 おかげさまで人気店になったのですが、私には、経営はキャパオーバーだったみたいで、疲れて折れてしまって……。ふつうに働こうと会社員に戻りました。そうしているうちにまた元気になって、風俗の世界で面白いことしたいなと考えるようになりました。それで舞い戻ってきたタイミングでYouTubeをはじめた、という流れですね。

◆新興宗教の家庭で抑圧された子供時代を過ごした

――風俗の仕事に救われた、とはどういうことですか?

まりてん:もともと人間に飢えていたというか……。ちょっと宗教の話になってしまうんですが、大丈夫ですか?

――もちろんです。

まりてん:小学生のころ母が新興宗教に入信して、スゴく抑圧された子供時代を過ごしました。キリスト教系の宗派なのですが、とても美しい世界というか、聖書のキレイな言葉を教え込まれました。「裏切られても絶対に許しなさい」とか「隣人、誰でも愛せよ」とか。小学校時代は、週3回集会というモノに通って、毎回2時間、長老と呼ばれる人の話を聞き、その言葉を家でノートに書き写して復習して、という毎日でした。

 それに禁止事項もたくさんありました。その宗教では正しくない行いをしたら「サタン」とか「悪魔の手先」と呼ばれて、怒られるんですよ。

 キリスト教系なのにクリスマスはダメ、誕生日を祝うのも禁止だから友だちと一緒に誕生パーティもできません。あとは大晦日も正月もダメ。日本の伝統文化に由来する慣習が否定されているので、運動会で紅白に分かれて競うとか、騎馬戦とかもダメで。あとは戦う系のアニメも禁止。ポケモンもNG、魔法やおまじないを使うアニメも、変身ヒーローものもダメでしたね。でも、うっすら見ていた記憶はあるんですけど。

 ほかの宗教施設に入るのももちろん禁止で、お墓参りもダメ。修学旅行が運悪く奈良、京都だったんです。見学するのは、寺、寺、神社……みたいな感じでしょう。だから私ひとりだけずっとバス待機でした。学校が楽しくて、友だちとたくさん遊びたい子供だったので、それを否定されるのが、かなりキツかったですね。

◆一人暮らしをしてから、男性の家を泊まり歩くように…

――恋愛はどうでした?

まりてん:信者同士の恋愛はオッケーでした。ただ、まずはダブルデートから、という決まりがあって信者の先輩カップルと一緒にデートしなきゃいけない。婚前交渉は絶対にダメです。

 私は、高校時代に同級生と秘密で付き合っていました。罪悪感も多少ありましたが、私のなかでは、それがふつうだと思っていました。長老や母が語る世界が、当たり前だと感じた瞬間は一度もなかったですね。実家にいた時期は、早くふつうになりたいとずっと思っていて、どうやったら家を出て行けるか考えていました。

 そして、県外の大学に進学し、一人暮らしをしたタイミングで遊び歩きはじめてしまったんですよ。大学に入って、初めて友だちと誕生日やクリスマスを祝うような関係になるんですが、もっともっと深いところを求めてしまって……。結局、毎晩、違う男性の家を泊まり歩くみたいな生活を送りました。だったら仕事にしても、おんなじじゃん、と風俗の世界に入ったんですね。

◆ドロッとした人間の本音を求めるようになった

――抑圧された反動だったんですかね。

まりてん:それはすごくあります。ふつうになりたい、という思いが強すぎて、ふつうを一気に飛び越えてしまった感じと言えばいいか。

 これもありがちな話なんですが、最初のころはお客さんに指名されると自分が認めてもらえるような気がしてうれしかったですね。

 私はセックスが好きとかエロが好き、とかよりも、ピロートークが好きなんです。「今日、会社で」とか「実は、家でさ」とか、あれって男性の本音でしょう。そこに人間くささを感じて居心地がいいな、って思ったんです。

 だって、子供のころは長老と言われる人から、ウソくさい正しい建前ばかり聞いて育ちましたから。「これは正しい」「これは間違っている」「その行いは、悪魔の手先がやることだ」「サタンだ」って、すべてが1か0かでしたから。ドロッとした人間の本音というか、白でも黒でもない曖昧な人間くささを求めるようになっていたのかもしれません。

◆人生に足りなかった部分が埋まっていく感覚があった

まりてん:その意味で、風俗で出会った男性との会話で、ふつうの人って何を考えているんだろうという好奇心が満たされて、私の人生に足りなかった部分が埋まっていく感覚があった気がします。実は、長老的な正しい人もお客さんとして利用されるんですけど、それも風俗で知った人間の面白さですね。私にとって、風俗は、未知との遭遇だったんです。私自身が宇宙人的な立場なんですが……。

 私の場合、マイナスからのスタートというか、空っぽの状態だったので、風俗の仕事を通して、人ってこういう感じなんだな、と人間像ができあがって、友だちもできた。だから、風俗の世界が、私の居場所で、できるだけ長くこの業界で生きていきたいな、と考えるようになったのだと思います。

――風俗で働くまりてんさんは、お母さんや長老にとって、サタンや悪魔の手先という存在になのではないですか?

まりてん:そうなんです。私、いま、サタンなんですよ。

 実は、子供のころからサタンに憧れていたんです。いま、やっと本物のサタンになれてよかった、という感じですかね。

【まりてん】
愛知県出身。美術大学卒業。新興宗教家庭にて、娯楽や交際を抑制された生活下で幼少期を過ごす。大学入学で一人暮らしを始めると同時に性生活が一気に乱れ、自然な流れで風俗嬢デビュー。都内の広告制作会社への就職を機に上京。いったん風俗を引退するものの、再度性生活が乱れて復帰。2016年11月に池袋にてデリヘルを開業し、約2年半経営者として風俗店の運営に携わる。その後、一度風俗業界の表舞台からは姿を消し大手事業会社にてWebプランナーとして働くも、「やっぱり風俗が大好き」という思いが捨てきれず、2019年12月にデリヘルにて顔出しキャスト復帰。

(聞き手・構成=岡田裕蔵)

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