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サッカー日本代表、2試合で1得点の最終予選。「大迫の代わりがいない」という不安

日刊SPA! / 2021年10月7日 18時54分

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10月4日に行われた事前合宿より 写真提供:JFA

◆1位、2位と戦うメンバーを発表

 2021年9月から始まったFIFAワールドカップカタール2022アジア最終予選で、日本代表は初戦のオマーン代表戦に敗れて現在グループBで4位となっている。予選通過にいきなり黄色信号が灯った状態となっているが、10月7日(キックオフ時間は日本時間で翌午前2:00)には2位のサウジアラビア代表と、12日には首位のオーストラリア代表と対戦する予定で早くも山場を迎えることになった。

 日本サッカー協会は9月28日にサウジアラビア戦とオーストラリア戦の2戦を戦うメンバーを発表。DF橋岡大樹、MF田中碧、MF三好康児ら東京五輪に出場したメンバーからも選出されており、主力として活躍されるか期待される。その他に10月開催の2戦を戦うメンバーは以下のとおりとなっている。

GK
川島永嗣(ストラスブール)
権田修一(清水エスパルス)
谷晃生(湘南ベルマーレ)
DF
長友佑都(FC東京)
吉田麻也(サンプドリア)
酒井宏樹(浦和レッズ)
室屋成(ハノーファー)
植田直通(ニーム)
板倉滉(シャルケ)
中山雄太(ズヴォレ)
冨安健洋(アーセナル)
橋岡大樹(シントトロイデン)
MF
原口元気(ウニオン・ベルリン)
柴崎岳(レガネス)
遠藤航(シュツットガルト)
伊東純也(ヘンク)
浅野拓磨(ボーフム)
南野拓実(リバプール)
守田英正(サンタ・クララ)
鎌田大地(フランクフルト)
三好康児(ロイヤル・アントワープ)
堂安律(PSVアイントホーフェン)
田中碧(デュッセルドルフ)
FW
大迫勇也(ヴィッセル神戸)
オナイウ阿道(トゥールーズ)
古橋亨梧(セルティック)※10月1日追加招集

◆「FW少なすぎ」の声も

 この発表を受けたファンからは、「なぜ三苫薫がいない」「Jリーグ得点ランク1位の前田大然が選出外とは」と、今回は招集されなかった三苫薫(ユニオン・サンジロワーズ)、前田大然(横浜F・マリノス)といった別の東京五輪代表に期待する声が多かった。また、「FWが少なすぎないか?」や「右サイドバック多すぎ」といったメンバーのバランスを気にする声も挙がっていた。その他には、久保建英(マジョルカ)や古橋亨梧(セルティック)ら負傷で招集を見送られた選手の不在を心配する声もあったが、古橋は状態を確認したうえで追加招集されることになり大一番を控える日本代表にとって朗報となった。このようにグループ最大のライバルとの2連戦を前に不安の声が目立つなか、最終予選初招集となった田中碧やフランスで結果を残しているオナイウ阿道へ期待する投稿も見受けられた。

 最終予選の2試合を終えて1得点と得点力不足を露呈しており、得点できるエースを待ち望む声が大きくなっている。Jリーグで得点を量産した三苫や前田を試してほしいというファンの気持ちも理解できる。ただ、三苫は海外へ移籍したばかりで出場こそしているもののまだ得点はない。そういった直近の結果という意味で見送られたのではないだろうか。前田を招集しなかった理由ははっきりしないが、今回はフランスで好調を維持するオナイウを優先したのだろう。

 フランス2部リーグで現在首位に立つトゥールーズに所属するオナイウは、第11節終了時点で5得点を挙げており、得点ランク3位に位置している。さらに、直近で出場した日本代表の試合ではキルギス代表を相手にハットトリックを記録しており、最終予選でのゴールが期待されている。

◆オナイウは大迫の後継者ではない

 ただ、はっきりさせておかなければならないのは、オナイウは大迫勇也の後継者ではないということだ。現在の日本代表において不動の1トップとして地位を確立する大迫だが、その代わりがいないことをずっと懸念されている。発表時には大迫とオナイウの2人だけがFW登録だったことから、オナイウは大迫の代わりと思われがちだがそれは大きな勘違いである。オナイウは所属チームでは主に2トップのシステムでプレーしており、プレースタイルも相手を背負ってプレーするトップというより、相手のマークを外してゴールへ向かうセカンドストライカーとして活躍している。

 システム的な役割という意味では、セルティックへ移籍して3トップの中央や1トップとしてプレーする古橋のほうが日本代表の大迫に近い形でプレーしている。とはいえ、古橋も俊敏性を生かして相手のマークを外してゴールに迫るプレーを得意としており、どちらかといえばセカンドストライカーを得意とする選手だ。これを踏まえると、オナイウも古橋も日本代表でポジションを争う相手は大迫ではなく南野拓実や鎌田大地となる。

◆人に合わせた戦術を用いられるか?

 森保一監督は、日本代表には日本代表のコンセプトとがあり所属チームとは異なる役割を理解してもらわなければならないと常々言及している。そのことを考慮すると、オナイウや古橋をセカンドストライカーではなく1トップとして起用することも十分にあり得る。だが、そのまま彼らを大迫の位置にはめ込んでも得点できるようになるとは思えない。

 むしろ、彼らの良さを引き出せるような戦術を用いることができるかがポイントになるだろう。森保監督は人が変われば戦術も変わると言い続けており、起用するメンバーによってゴールへのアプローチが変わってくることを示唆している。前線でのキープ力に長ける大迫を起用するときと、相手との駆け引きで上回り、ゴールに迫ることを得意とするオナイウを起用するときとでは、チャンスメークが異なってくるはずだ。大迫以外のFWが活躍できる組み合わせを見出せると、日本代表は新たなオプションを手に入れることができる。それを10月の2連戦で確立できれば、おのずと最終予選の突破も見えてくるだろう。

<文/川原宏樹>

【川原宏樹】
スポーツライター。日本最大級だったサッカーの有料メディアを有するIT企業で、コンテンツ制作を行いスポーツ業界と関わり始める。そのなかで有名海外クラブとのビジネス立ち上げなどに関わる。その後サッカー専門誌「ストライカーDX」編集部を経て、独立。現在はサッカーを中心にスポーツコンテンツ制作に携わる

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