1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

“糖尿病用の薬を使うダイエット”流行で本来の患者分が品薄に…さらに「薬をやめるとほぼ全員がリバウンド」危険な実態

日刊SPA! / 2023年11月21日 8時52分

写真

写真はイメージです

肥満や薄毛は多くの男性が抱える悩み。それが薬で治せるなら夢のような話だが、果たして近頃話題になる薬にはどれほどの効果があるのか?中年男性たちが夢中になる“欲望薬”の最新トレンドを追った。
◆糖尿病用の薬をダイエット目的で使用、本来の患者分が品薄に

ここ数年、ダイエット界で最も話題になっているのが「GLP-1ダイエット」だ。これはGLP-1受容体作動薬という糖尿病用の薬をダイエット目的で使い、血糖値を下げる作用によって食欲を抑えて痩せようとする方法だ。

ネットでは「飲むだけで痩せる」などと宣伝する広告が急増。ひとたびクリックすればオンライン診療サービスなどへと誘われる。あまりの人気の高まりに、本来の糖尿病患者に回る分が品薄になる弊害が生まれ、日本医師会が「不適切利用への注意」を促す事態になっている。都内の美容クリニック関係者が匿名で内情を話す。

「ウチで処方しているのは、主に糖尿病用の薬『リベルサス』と『メトホルミン』です。女性だけでなく男性の利用者も多くて、完全な肥満体形の人からコロナ禍で太ったというポッコリお腹の人までさまざま。運動嫌いで、『ラクに痩せたい』人が多い」

◆安易にオンライン診療を選ぶ人が増加

男性は来院よりもオンライン診療を選ぶ人が多いという。

「本来は処方するのに血液検査が必要だし、2週間に一度の診察を徹底しています。しかし、今はLINE電話だけで済むサービスもあるので、そちらを安易に選ぶ人が増えています」

これらの薬は糖尿病治療以外の目的だと保険対象外なので、すべて自費になる。多くの利用者は月に数万円を払って服用を続けるそうだ。

「在庫は常に5箱分くらいキープするようにしています。ただ、リベルサスも品薄になり始めているし、ダイエット目的の使用に非難の声が高まっているので『いずれ仕入れできなくなるのでは?』という噂はありますね」

◆製薬会社の株価を押し上げるほどの影響

国内では逆風が強まっているGLP-1ダイエットだが、そもそもブームに火がついたのはアメリカだった。

「アメリカは国民の4割が肥満とされる国なので、そこに現れた救世主的な存在として人気が高まったわけです。’21年に肥満症薬として注射薬『ウゴービ』が実用化され、これは日本でも今年3月に承認されましたが、世界的な品薄でまだ発売されていません。続いて米イーライ・リリー社の『マンジャロ』が、まだ糖尿病の薬としての承認しか受けていないのに、肥満症への効果が注目されてヒットし、同社の株価が急騰するほどの影響がありました。今では製薬会社がこぞって新薬の開発競争をしています」

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事を最後まで読む

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事を最後まで読む

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事を最後まで読む

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください