トヨタ自動車・佐竹が引退セレモニー 社会人野球では異例のファン500人集結、華やかな門出

引退セレモニーに臨んだトヨタ自動車・佐竹（提供写真）

トヨタ自動車・佐竹が引退セレモニー　19年の功績称え、約500人のファンが詰めかけた

　さる8月24日、愛知県のトヨタスポーツセンターで、トヨタ自動車・佐竹功年投手（40）の引退セレモニーが開催された。8度の日本一に貢献した19年間の功績を称えるべく、約500人ものファンが集結。社会人野球では超異例となる華やかな門出となった。

　「こんなにたくさんの方に来ていただき、ありがとうございました。大好きなトヨタで大好きな社会人野球を19年間やれたのはたくさんの方の応援のおかげです。社会人野球も、トヨタも今後も続きますので、今後とも応援よろしくお願いいたします」

　佐竹らしいスピーチだった。トップ選手として長年にわたり社会人野球をけん引してきた一方で、誰よりも社会人野球の魅力に取りつかれてきた一人だった。目の前の一投一打に集中して、1球1球に全身全霊を傾ける。数々の名誉を手にしてもなお、最後の最後まで変わらぬ姿勢を貫いた。

　セレモニーでは藤原航平監督からもメッセージが贈られた。「人を大事にしてきたからこそ愛され、慕われた。後輩たちのために、今後も精進してほしい」。公私とも慕う先輩からの言葉に、佐竹も胸を熱くした。

　オープン戦の相手だったパナソニックの中本浩GM兼総監督をはじめとする花束贈呈、応援団からのエール、胴上げに続き、最後はトヨタ自動車の仲間、ファンらによって花道をつくられ、レジェンド右腕は退場していった。

　オープン戦の合間には、炎天下の中、約1時間半にわたりファンへのサイン、記念撮影を行った。熱心に応援してくれたファンに対する感謝の思いがあふれていた。