井上尚弥に挑むドヘニー「コンディションはパーフェクト。ここには歴史をつくるために来た」

＜ボクシングダブル世界タイトルマッチ会見＞対戦相手のドヘニー（右）とフォトセッションを行う井上（撮影・村上　大輔）

　◇4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ　統一王者　井上尚弥（大橋）＜12回戦＞元IBF王者　TJ・ドヘニー（アイルランド）（2024年9月3日　東京・有明アリーナ）

　プロボクシング・ダブル世界戦の公式会見が31日、横浜市内のホテルで開かれた。スーパーバンタム級4団体統一王者としてWBCとWBO王座は3度目、WBAとIBF王座は2度目の防衛戦に挑む井上尚弥（31＝大橋）と、挑戦者で元IBF同級王者のTJ・ドヘニー（37＝アイルランド）が初めて顔を合わせた。井上は紺色のジャケット、ドヘニーは白いTシャツ姿。写真撮影では2ショットになったものの、お互いに距離を保って立ち、握手することもなく分かれた。

　「コンディションはパーフェクト。これ以上はないという状況に持ってこられた。この状況にいられることを光栄に思っている」と切り出したドヘニーは、試合決定後初めて対面した井上の印象を問われると「ボクシングを生業として、ボクシングに人生を懸けてきた男として、もちろん4団体のベルトを持っている選手へのリスペクトが消えることはない。9月3日のリングではいったんそれを置き、またリスペクトできる間柄になれればいい」と話した。

　意気込みに関しては「何よりもこの試合に挑めるというチャンスから来ている」と話し、「ここには歴史をつくるために来た。高くモチベーションを保っているし、今までのプロセスを考えても、自分はあのベルトを取り返すという思いで来ている」と決意表明した。

　世紀の番狂わせで約5年4カ月ぶりの世界王座復帰をもくろむドヘニーは、合宿先の米ボストンから23日に来日。24日に練習を公開し、井上には敬意を払った上で「キャリアで最高の状態。衰えは一切感じてない」と仕上がりに自信を示した。一方、一時は井上の対戦候補にも挙がり、昨年3月に自身に判定勝ちしているIBF＆WBO同級1位サム・グッドマン（オーストラリア）が「井上が3回以内に勝つ」と発言したことについては、「どうでもいい」と不機嫌そうに首を振っていた。