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阪神・才木 初回プロ初の5連打食らうも粘って逆転呼び11勝目 チームの連敗をまた止めた

スポニチアネックス / 2024年9月1日 5時18分

<神・巨>岩崎(手前)からウイニングボールを受け取る才木(右)(撮影・大森 寛明)

 ◇セ・リーグ 阪神4―2巨人(2024年8月31日 甲子園)

 阪神・才木の粘投が逆転勝利を呼び寄せた。6回8安打2失点。初回にいきなり猛攻に遭ったが、2回以降は立ち直った。今季11勝目を挙げた右腕は、ホッとした表情を見せた。

 「初回、止まらなかったっすね…。今日は(野手に)勝たせてもらいました」

 初回、1死から浅野の右中間への二塁打からプロ入り初めての5連打を献上し、2点を失った。「変化球が甘くなった部分もあったし、力み具合とか、向こうのタイミングに合ってしまっていた」。それでも2回以降に修正できるのが今年の才木だ。女房役・梅野とともに緩いカーブを中心に組み立て、打者のタイミングを外した。岡田監督から安藤投手コーチを通しての助言もあった。指揮官は「それは言われへんわ」と詳細は伏せたものの、巨人打線にタイミングを合わせられていることを伝えられた。

 「(カーブが)めちゃくちゃ大きかった。直球と球速差をつけながら使えて、投球の幅が広がった」

 8安打を許しても、四死球は0。攻めの姿勢を続けた。逃げない投球ができるのは、脳裏に悔しいシーンが焼き付いているからだ。6月16日のソフトバンク戦、近藤に許したソロ本塁打。慎重になってカウントを3―1にしてしまい、結局、甘い球を運ばれたことが教訓になった。「良いところに投げようと、守りに入ってしまった。自分の投球スタイルで一番やってはいけないこと」。好打者に食らった一発。ストライクゾーンで勝負することを改めて見つめ直すきっかけとなった。

 今季、チームの連敗を止めるのはこれで8度目。それでも、内容には満足していない。「岡田監督に“勝ち投手か?”って言われて。“すいません、勝ちです…”って(笑い)。6回しか投げられていないし、今日はもらった勝ちなので。次は圧倒できるようにします」。語気を強めた右腕は次戦、ゲームを支配する覚悟だ。(松本 航亮)

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