阪神・近本の快挙に“第二の故郷”鹿児島・沖永良部島も歓喜 「どんどん記録をつくって」
スポニチアネックス / 2024年9月21日 5時16分
◇セ・リーグ 阪神6ー9DeNA(2024年9月20日 横浜)
阪神・近本の快挙を“第二の故郷”も喜んだ。毎年1月の鹿児島・沖永良部島自主トレで使用するスポーツクラブ「ELOVE(イーラブ)」で、練習パートナーを務める南山浩人さん(26)が祝福メッセージを寄せた。 (取材・構成=八木 勇磨)
「926」の金字塔に、沖永良部島も沸き立った。21年1月に自主トレを開始し、昨季までの3季全てでタイトルを獲得。パワースポットで近本をサポートしてきた南山さんは「うれしいの一言」と喜んだ。
最初の接点は20年シーズンの終了後。近本側から沖永良部島で自主トレを行うにあたり「ELOVE」使用の申し出があった。同所は同年7月にオープンしたばかり。野球に限らず、プロアスリートを受け入れた実績はなかった。「施設の写真などを見て決めるということだったが、“来ないだろうな”と思っていた」。来島決定の歓喜は、今も脳裏に焼き付いて離れない。
「近本さんがヤクルトの村上選手と新人王を争ったり、球宴でサイクル安打を打ったりしたのも知っていた。最初に会ったときは感激で“写真、撮ってください”って」
今年1月には球団の多田打撃投手が同行したことで出番はなかったが、過去には近本のフリー打撃に“登板”したこともある。島民お手製の打撃ケージの中で相対し、元高校球児として実感した凄みは、「選球眼」だ。自主トレ段階の打席であっても、ボール球に手を出さない。「これはストライクかな、という球も見逃されて、“ボールだね”と」。並外れた動体視力と、散漫なスイングを決して許さない信念。年明けから過ごす妥協なき日々を積み重ねた結果の偉業は、必然だった。
「近本さんは沖永良部島や淡路島の子供たちのことを考えて、一般社団法人(LINK UP)を立ち上げた。野球だけ、今だけ、ではなく、先を見ているのが凄い。これからどんどん記録をつくって、野球少年・少女に夢を与えてほしい」
背番号5の快音に勇気づけられ、希望を抱く人々がいる。当然、南山さんもその一人。来年1月、あの無邪気な笑顔との再会を心待ちにし、最後の一瞬まで声援を送り続ける。
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