大の里「それは大きい」豊昇龍の“壁”越えて2度目V 大雨被害の故郷石川へ思い「少しでも明るい話題を」

＜大相撲秋場所14日目＞優勝を決め観客席のファンに祝福される大の里（撮影・郡司　修）

　◇大相撲秋場所14日目（2024年9月21日　両国国技館）

　大相撲秋場所は21日、東京・両国国技館で14日目の取組が行われ、関脇・大の里（24＝二所ノ関部屋）が大関・豊昇龍（25＝立浪部屋）を破って13勝目を挙げ2場所ぶり2度目の優勝を決めた。これで大関昇進目安とされる3場所合計33勝を上回る34勝目。初土俵から所要9場所での史上最速大関昇進は確実で、優勝で快挙に花を添えた。新入幕から所要5場所で2度目の優勝を果たすのは、栃木山の7場所を上回る史上最速となった。

　大関昇進を目指した今場所は初日から破竹の11連勝。12日目に優勝経験がある平幕・若隆景に敗れるも、切り替えて前日は琴桜に勝利。この日は初顔合わせからいずれも下手投げで3連敗（先場所は大の里の不戦勝）を喫している豊昇龍が相手だったが、勢いに乗る大の里がもろ手突きで一気に押し出して完勝。連日の大関戦勝利で優勝を決めた。

　大の里との一問一答は以下の通り。

　ーー優勝が決まって。

　「うれしいです。名古屋場所の悔しさと反省を生かして取り組むことができた」

　ーー今まで勝てなかった豊昇龍に勝って、一つ壁を越えた？

　「それはやっぱり大きいと思います」

　ーー今日の一番に臨むプレッシャーは。

　「全くないです。思い切ってやるだけだと思っていた。最後は気持ちだったので」

　ーー石川県の豪雨被害について。

　「暗いニュースで大変な状況。自分の優勝で、石川の皆さんに少しでも明るい話題を届けられてよかった」