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巨人・坂本 代打で決勝打「普通にやっていたら打てない」前夜“ブレーキ”雪辱 指揮官の思いに応えた

スポニチアネックス / 2024年9月24日 5時32分

<神・巨>9回、坂本は安打を放つ(撮影・西川祐介)

 ◇セ・リーグ 巨人1-0阪神(2024年9月23日 甲子園)

 右翼芝生に打球が弾んだ瞬間、思わず吠えた。巨人・坂本が0―0の7回無死一、三塁、5番・大城卓の代打で登場。カウント2―2から好投手・高橋に対し「普通にやっていたら打てない」とノーステップで対応。外角149キロ直球にバットを伸ばした。

 「ああいう場面で回してくれたチームメートに感謝の気持ちを持ちながら打席に立ちました。なんとかバットに当てて、何か起きてくれと思いながら、最後は気持ちでいきました」。決勝打の瞬間、坂本と同じように声を上げたのは阿部監督。ベンチに戻ると「よくやった」と肩を叩かれた。2位・阪神に前日0―1で敗れ、1―0勝利でお返しするのは伝統の一戦では球団史上初。3年ぶりのCS進出も決めた。

 前日は3度の得点圏で全て凡退。0―1敗戦の責任を背負い込んだ。「野球人生の中でもなかなかあそこまで悔しい思いはしたことがない。情けないなと思いながら一日過ごした」。体調不良から復帰し6戦で25打数2安打と不振で、この日は“切り札”として指揮官の思いに応えた。

 プロ1年目のオフから自主トレに誘われた阿部監督が、新指揮官に就任。2月の春季キャンプでは宮崎・青島神社の絵馬に「日本一 阿部さん 男にする!」と書き込んだ。「1年間通して信じて使ってくれた。なかなか応えられていない。今日は応えられて良かった」と坂本。指揮官も「最後、信じてよかった」と称え「冷静な顔をしつつ、心臓が出てくるんじゃねえかなって」と大一番での勝利を喜んだ。

 最短Vは27日。坂本は「マジックは出ているが、優勝するまで気を抜かず、若手ベテラン一丸となって優勝します!」と歓喜の瞬間へ、ラストスパートを宣言した。(青森 正宣)

 《3年ぶりCS決定》巨人の優勝マジックは4となり、早ければ27日にも優勝が決まる。また、この日の勝利でCS進出が決定。巨人のCS進出は21年以来14度目で、ソフトバンクの15度(プレーオフ時代は除く)に次ぐ両リーグ2位の多さ。

 《8年ぶり1―0決勝打》前日0―1で敗れた巨人が1―0で阪神に勝利。巨人―阪神戦で0―1で敗れた次の試合で1―0勝利は64年9月3、4日に阪神が記録しているが、巨人は初めてとなった。また、坂本は7回に代打で決勝の右安打をマーク。1―0決勝打は16年6月1日オリックス戦以来8年ぶり。代打での決勝打は16年9月8日の阪神戦で0―1の8回に藤川球児から放った逆転3ラン以来8年ぶり3度目。1―0は初めてだ。

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