ブレーク女優・河合優実、実は「文才」も凄い！ NHK「かぞかぞ」ブログが話題 番組P語る秘話

ドラマ10「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」 主人公・岸本七実（河合優実）（C）NHK

　新進気鋭の大ブレーク女優・河合優実（23）の連ドラ初主演作となるNHK総合ドラマ10「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」の最終話が、9月24日に放送される。最終話放送後、公式サイトでは、河合による番組ブログ「かぞかぞブログ【岸本七実役・河合優実さん】」を公開する。河合は今年2月期のTBS金曜ドラマ「不適切にもほどがある！」で昭和のヤンキー女子高生を演じて以来、メディアに引っ張りだことなったが、実は演技だけでなく、特出した「文才」も秘めている。NHKの坂部康二プロデューサーに、彼女の魅力を聞いた。（中村　綾佳）

　昨年5月にNHK・BSプレミアムで放送され、大きな反響を呼んだ作品。現在は映画やドラマに引っ張りだこの河合だが、彼女の魅力にいち早く気付き、「連続ドラマ初主演」に抜てきしたのは坂部氏だ。

　河合が“チョイ役”で出演した作品や、出演舞台を見て「なんだ、この人は！なんだ、この俳優は！と、強く印象に残った」というほど、見る者を惹きつける魅力を発している河合。実は、コアなファンの間では「河合さんの書く文章が凄い」と、以前から話題となっていた。

　そのきっかけとなったのは、河合がウエブサイト「シネマズプラス」に寄稿した「人生を変えた映画」という記事。2017年公開の映画「あみこ」（監督山中陽子）との出会いを、独自の視点で軽快な文章でつづっている。

　この文章を「たまたま読んだ」という坂部氏は「本当に凄かった。ほれぼれとしました」と胸を打たれた。「ご自身の行動・経験について書かれていますが、それが次の世代に与える影響まで考えていて。それを、読者を世界に引き込み、読ませる文章で書かれていた。素晴らしい文章でした」と、言葉を尽くして称賛した。

　文才にも惚れ込んだ坂部氏は、「河合さんに文章を書いていただけないか」と思うように。そして、現在ドラマ公式サイトに掲載されている「『かぞかぞ』ブログ」を誕生させた。

　「『かぞかぞ』ブログ」について、坂部氏は「河合さんに文章を書いていただきたいがために、あのコーナーをつくったと言っても過言ではない」と打ち明ける。「河合さんなら、より『かぞかぞ』の魅力が伝わるような、素晴らしいものを書いてくれるだろうと…確信めいたものを持っていました」

　坂部氏の狙い通り、昨年5月のBSプレミアム放送時にブログを公開すると、SNSで大きな話題に。その後もTBS「不適切にも…」で河合がブレークすると「河合優実は文章もスゴイ」と改めて注目を集め、番組終了から時間が経っているにも関わらず、「かぞかぞブログ」はSNSで拡散され続けた。

　坂部氏は「本来なら、俳優は演じることに集中していただくのですが…現代はそうじゃないような状況が大きいですね」と分析する。SNSの投稿ひとつで広がる世の中だからこそ「自分もそれに甘えてしまっている」というが、河合の文章には人の心を打つ力があり、ネット社会の現代と相性抜群だ。

　河合のほか原作・岸田奈美さんや近藤あゆみプロデューサーらが寄稿している同ブログ。地上波放送に伴い、一度ブログの公開を取りやめたが、現在は再び掲載を始めている。河合のブログは、最終話放送終了後に公開される。

　「河合優実」の才能を余すことなく浴びることのできる「かぞかぞ」。ドラマからも、ブログからも、目が離せない。