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阪神・秋山が引退登板でワインドアップにこだわったワケ…先輩の“最後の舞い”を目に焼き付けた4年前

スポニチアネックス / 2024年9月24日 20時1分

<神・ソ>初回、ワインドアップで最後の登板する秋山(撮影・後藤 正志)

 前日23日、阪神の育成枠助っ人・ベタンセスが自身のSNSにこの日引退登板を迎えた秋山がブルペンで力投する動画をアップしていた。私は少し“違和感”を覚えた。その理由は投球フォーム。背番号21が振りかぶっている姿を見るのは本当に久々だったからだ。

 「振りかぶることにこだわりを持って、僕はこの先の野球人生を頑張ろうとあの日思ったんですよね」

 そんな言葉を聞いたのは約4年前だ。20年11月11日のDeNA戦の最終回。甲子園のマウンドにいたのはチームの構想から外れタイガースで最後の登板を迎えた能見だった。代名詞とも言える“世界一美しいワインドアップ”を40歳になっても体現する姿を、秋山は目に焼き付けていた。

 「能見さんみたいに、あんな格好良いワインドアップではないですけど…。絶滅危惧種化してるんで僕もできる限り頑張っていきたい」。ノーワインドアップ、セットポジションと無駄な動きを少なくしして効率良く力をボールに伝えるフォームが主流となる中、「振りかぶること」は投手としての強いこだわりの1つだった。

 だが、皮肉にも21年以降、ワインドアップの秋山を見ることは少なくなっていった。18年に手術した右膝の状態が近年は悪化。引退を決断した際にも「膝が痛くて最近は振りかぶりたくてもできなかった」と明かした。

 迎えたこの日の引退登板。走者を背負うまでの4球はすべてワインドアップで投じた。「あれが自分のピッチングフォーム。ああいう形で終われて良かった」。フォームに加えて、被弾はしたが外角低めの「原点」は秋山が「一番打たれない球」としてずっと磨いてきた。投手としてのこだわりと美学が詰まった16球。悔いなくマウンドを去った。(遠藤 礼)

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