8年半ぶり神戸復帰の森岡 移籍後初出場でゴール「得点につながった」サポーターに感謝

　◇天皇杯準々決勝　神戸3―0鹿島（2024年9月25日　ノエスタ）

　準々決勝の残り2試合が行われた。神戸は、今夏に2015年シーズン以来の古巣復帰となった元日本代表MF森岡亮太（33）が移籍後初出場で初得点。鹿島を3―0で圧倒し、5大会ぶりの4強入りを決めた。10月27日の準決勝で京都と対戦する。J2山口を5―1で破った横浜はG大阪と対戦する。

　文字通り“一発”で自らの価値を証明した。前半15分、右からのクロスをファーサイドで待ち構えていたのは森岡だ。「うまく合わせられた。チームの狙いが出せた」。豪快な右足ボレーで先制弾。神戸では15年11月22日のリーグ浦和戦以来3230日ぶりの得点で勢いをつけた。

　昨季限りでシャルルロワ（ベルギー）を退団。直近2年間は慢性的な腰痛に悩まされ、一時は現役引退も脳裏をよぎったという。だが育ててもらった日本でプレーすることを決断し、プロとして飛躍した神戸に8年半ぶりの復帰を果たした。

　8月中旬に加入。なかなかチャンスは巡ってこなかった。だが焦らなかった。状態を上げることに努めた。そして移籍後初出場で初得点。「あの雰囲気をつくってくれたことが、あの得点につながった」と大声援で迎えてくれたサポーターの後押しに感謝した。

　アウェーで戦ったJ1新潟戦から中2日。先発メンバーを11人全員入れ替え、主力で臨んだ鹿島に3発圧勝。首位広島と勝ち点1差の3位につけるリーグ戦を含め2冠へ前進した。　（飯間　健）