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【コスプレ図鑑】みおまよが激白した世界一の舞台裏…リアル過ぎる「トトロ」に衝撃を受け、人事を尽くした“ねぶた”の評価に号泣

スポニチアネックス / 2024年9月26日 11時46分

【画像・写真1枚目】「ワールドコスプレチャンピオンシップ2024」で1位に輝いた日本代表、2位のスウェーデン代表、3位のドイツ代表

 8月3日に愛知県名古屋市で開かれたコスプレ世界一決定戦「ワールドコスプレチャンピオンシップ2024」。36カ国・地域の代表が作品の仕上がりやパフォーマンスを競った中、日本代表のコスプレパフォーマンスユニット「みおまよ」は世界的人気作品「NARUTO」で挑み、グランドチャンピオンに輝いた。日本勢にとって実に12年ぶりとなる“金メダル”を手にした勝利の裏にはどんな物語があったのか。まめまよさん、みおしさんの2人がスポニチアネックス「コスプレ図鑑」の独占インタビューでアツく語った。第3回は2人が衝撃を受けた海外のコスプレと審査の舞台裏についてです。

 未知のライバルたちとの対峙。特に2人の心に深く刻まれたのはスウェーデン代表による「となりのトトロ」のコスプレだった。どこか不気味なほどリアルに作り込まれたその姿。

 男性コスプレイヤーのヘンドリック・ピレルドさんがトトロの着ぐるみに入り、女性パートナーのビクトリア・クリステンセンさんがサツキに扮した。特にトトロはまるで実在する生き物のようにリアルに作り込まれ、客席の度肝を抜いた。口は開閉し、耳はぴょこぴょこと動き、大きな目も瞬きしたり、動いたりするハイクオリティー作品だ。

 みおし「実際、生で目の前にしてみると、もう本物すぎて…」

 まめまよ「トトロ(本当に)いたもんってなりましたもん」

 実際にトトロが実在したら少し不気味に感じられるが、その不気味さもリアルに表現されていて感動したという。無理にデフォルメせず、ちゃんと体の下の方が汚れていたり、茶色くなっているところまで再現され、いびきの声まで出す。「本物」と見紛うトトロの姿に、2人が底の知れない重圧を感じた瞬間だった。

 まめまよ「バックステージでも大人気だったんです。私たちの“ねぶた”も膨らませば人気者になれるのに!なんて思いながら(笑)囲まれているトトロを見て悔しかったというより、あっぱれ!って感じでしたね」

 また、フィリピン代表の鉄拳もパフォーマンスに目を奪われた。ゲームのキャラクター「クマ」の着ぐるみを着た状態で、機敏に動く姿にただ者ではない雰囲気を感じたという。怒りに満ちたアクションに感情が乗っていた。アクロバティックな動きも取り入れたパフォーマンスに加え、衣装のクオリティーが高く、壊れない設計がされていることに驚いたという。

 ほかにもメキシコとブルガリアの代表の作品も挙げ「とても丁寧に作り込まれたパフォーマンスでした。爆発的な演出やギミックが隠されていたら危なかったですね」と2人は口をそろえた。

 日本発のコスプレを通じて舞台上で繰り広げられる、芸術と技術のぶつかり合い。「生きた作品」として各国代表が全身全霊をかけて臨んでいた。

 そんな中、みおまよのNARUTOは、どこまで衣装として評価されるのかという壮大な挑戦を掲げていた。ナルトの尾獣「九喇嘛(くらま)」と、サスケによる最強の術「須佐能乎(すさのお)」を再現した巨大なバルーンを背負うド派手な立ち回りが、パフォーマンス最大の見せ場。2人が「ねぶた」と呼ぶバルーンにどのような評価を審査員が下すのか結果が出るまで確信は持てなかった。

 だからこそ、最大の評価を得るための準備は怠らなかった。予選の時は、床に置かれた“ねぶた”を膨らませ、膨らみ切ってから背負うと“ねぶた”の姿がドンと現れる演出。観客も「おおっ」と驚いたと思う。しかし、今回の決勝では、背負った状態から徐々に膨らんでいく演出に変更された。それには2つの理由がある。

 1つ目は、バルーンのような形式の巨大な造形が今までになかったことから、衣装として“ねぶた”が認められるか。これが大きな争点になると見込んでいた。周囲からも「もし膨らませる方法を工夫しなければ、衣装審査に通らない可能性がある」と指摘を受けた。そのため、“ねぶた”を背負った状態で膨らませるチャレンジをすることになった。

 もう1つは、演出のインパクトを高めるため。ねぶたを膨らませる方法をどう工夫するか。検討を重ねた中、振付師の友人のアドバイスで、歌舞伎の連獅子のようなイメージで頭上に八文字を描くようにバルーンを動かしながら空気を送る演出を取り入れた。この演出により、ステージ上で立ったまま膨らませることが可能となり、見た目のインパクトを強化することにもつながった。「一石二鳥どころか一石三鳥」(まめまよ)の効果を実感した。

 その裏には多くの困難も立ちはだかっていた。名古屋入りしてから初めての稽古で、バルーン内に仕込んでいたライトのバッテリーが突如として故障。焦りと不安が彼女たちを支配する中、ネットで急きょバッテリーを注文。届いたのは本番3日前だった。そんな時、制作を指導してくれた「先生」に報告すると、「リハーサルや本番じゃなくて良かったじゃん」と言ってくれ、その優しい言葉に、張り詰めていた心が緩み、焦りの中にあった自分たちを取り戻すことができた。

 迎えた本番。パフォーマンスを終えて、運命の衣装審査の結果を待つ間、2人は写真撮影に臨んでいた。そこにスタッフが息を切らして駆け込み、こう叫んだ。「今、審査が終わりました!」。そして、審査員の言葉をこう代弁した。

 「日本代表のプレゼンは凄くよかった。衣装やバルーン作りの資料や写真を記録として残してくれていて、努力の成果がとてもよく見えた。私たちも熱い心に胸を打たれた。これを衣装として認めないわけにはいかない。衣装として認められると思う!おめでとう」

 この瞬間、みおまよが作り上げたものは単なる「衣装の証明」ではなく、人々の心を動かすものになったと実感した。気づけば、周囲の関係者の目にも涙があふれていた。2人が当時を思い出す。「これは私たちだけじゃない。チームジャパンの勝利でした」

 みおしさんが世界一になった日の夕食はささやかなものだった。それは、コンビニの「冷たくても食べられるタルタルチキン」。これまでの努力や苦労を洗い流してくれるような美味しさだったという。さらに本番までは減量の関係で水しか飲んでいなかったが、「マイメロディーがデザインされたイチゴオレを飲みました。美味しかったですね。2口でなくなりました(笑)」

 一方、開催地の名古屋出身のまめまよさんは、実家北名古屋市の洋食屋「キッチンなかむら」で久しぶりに食べたハンバーグに感動を覚えた。「終わるまでは緊張で何を食べても味がしなかったので、実家のハンバーグを食べた時、ようやく“味がするご飯”を食べることができました」。懐かしのデミグラスソースがかかったハンバーグは格別の味わいだった。

 悲願のグランドチャンピオンに輝いたみおまよ。次回は、日本代表が王座を奪還したことの意味や、2人の今後の展望を伝え、インタビューを締めくくる。

(コスプレ図鑑取材班)

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