WEリーグ新体制発足 Jと兼任の野々村新チェア「安定した経営基盤」「クラブとリーグが同じ方向を」

都内で会見を行ったWEリーグの（左から）海堀理事、野々村理事長、宮本副理事長、大滝理事

　WEリーグは26日に都内で理事会を開き、Jリーグの野々村芳和チェアマンが新チェア（理事長）に就任した。

　会見した野々村チェアは「非常事態で2年間務めさせていただくことになると思う。その先は女性で日本サッカーをより良くしたいと思っている人が率いることがいいと思うので、ベースをつくった上でバトンを渡せるように、安定したものを協力しながらつくっていきたい」と所信表明。Jリーグ、日本協会との協力体制で、21年の創設から集客面などで伸び悩むWEリーグを立て直す。

　ミッションには「収益アップ」と「クラブとのコミュニケーション」の2つを掲げた。「安定した経営基盤をつくるための収益をどう上げるかが一つのミッション。WEリーグ、女子サッカーの可能性を十分に感じるところはあるので、それは達成できるんじゃないかなと」。先週末にイングランド女子スーパーリーグを視察したことを明かし、「プレミアリーグの男子チームであっても、男子と女子の両方を持っていることがセールスに大きく影響している。これからの日本もそうなる。みんなでやることでサッカー界全体の価値を上げ、収益の差を埋めていくことになる」と具体的な改善策を語った。

　また、前体制ではクラブとリーグとの連携に課題もあった。「クラブとリーグが同じ方向を向いてどこを目指すかを整理する必要がある。クラブとコミュニケーションを取り合い、一つの塊として未来に向かっていく」と話した。

　副理事長に就任した日本協会（JFA）の宮本恒靖会長は「女子サッカーの拡大、2031年の女子W杯の招致を目標に掲げている中で、WEリーグの発展は不可欠。Jリーグ、WEリーグ、JFAが力を合わせて頑張っていきたい」とサポートを約束した。