藤井王座 全8冠独占の地で検分 永瀬九段と30日対局の第3局を前に 勝てば王座初防衛

永瀬拓矢九段を挑戦者に迎える王座戦第3局の対局場検分に臨んだ藤井聡太王座（日本将棋連盟提供）

　将棋の藤井聡太王座（22）＝王将を含む7冠＝が永瀬拓矢九段（32）を挑戦者に迎える第72期王座戦5番勝負第3局は29日、京都市のウェスティン都ホテル京都で対局場検分を行った。30日に指される第3局は藤井の2勝0敗で迎え、藤井が勝てば初防衛となる。前期第4局、立場を入れ替えて永瀬から3勝1敗で奪取し、史上初の全8冠独占を果たした思い出の同ホテルで、今度は初防衛に挑む。

　18日、名古屋市で指された第2局から中11日。その間、藤井は21日にJT杯で佐々木大地七段（29）に129手で勝利した。永瀬は藤井への挑戦権を計7人の総当たりで争うALSOK杯第74期王将戦（スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催）挑戦者決定リーグで菅井竜也八段（32）を147手で下した。両者好調で第3局を迎えることになりそうだ。

　初防衛へ王手をかけた藤井は第2局の終局後、「結果は意識せず、第3局に臨めたら」、初勝利を目指す永瀬は「精いっぱい準備したい」と語った。第3局は谷川浩司17世名人（62）が立会人で、永瀬の先手で午前9時開始される。