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横浜が奇策の内野5人シフトの執念勝利 阿部主将「こんな大舞台でやるとは…」 監督「選手も自分も勝負」

スポニチアネックス / 2024年11月23日 13時26分

神宮大会準決勝<東洋大姫路・横浜>決勝進出を決め、喜ぶ横浜ナイン(撮影・五島 佑一郎)

 ◇明治神宮野球大会高校の部準決勝 横浜3―1東洋大姫路(2024年11月23日 神宮)

 関東大会を制した横浜が延長タイブレーク11回の末、3―1で同じく優勝候補の東洋大姫路を下し、決勝進出を果たした。

 「1番・中堅」で2安打1打点1得点で貢献した阿部葉太主将(2年)は優勝候補相手に好ゲームを演じ「本当に幸せなことですし、こんなに大きい舞台でここまで勝ち上がって、今シーズンまで野球ができていることに本当に感謝というか喜びを感じていますね」と語った。

 1―1の延長10回の守備で1死満塁から左翼手に代わって内野手の林田滉生(1年)を入れて二塁ベース上に配置する「内野5人シフト」を敷いた。左翼をガラ空きにする大胆な采配は功を奏し、空振り三振で2死とすると、通常の守備体系に戻して無失点で切り抜けた。そして11回の勝ち越し劇につなげた。

 新チームが始まってから1カ月に1度ほど内野5人シフトを練習してきたという阿部主将は「こんな舞台でやるとは…(夏の甲子園で早実の内野5人シフトは)見ていました」と語った。

 以下は「内野5人態勢」を説明した村田浩明監督の一問一答。

 ――内野5人体制を敷いた。

 「1点を取られたら終わりの場面だった。100回に1回、1000回に一度のプレー。打者のデータを分析した上で(左方向に)引っ張れないと思った。これで点を取られたら仕方ない。当たり前にそのシフトを敷けたことが良かった。あれも野球と思っている」

 ――「当たり前に敷けた」と。

 「タイブレークがあったり、バットも変わった。試合でも練習でも準備をしてきたので当たり前のようにできた。違和感はなかったと思います」

 ――センター前の打球も防げる。

 「センターラインより右側に飛ばしたかった。引っ張れないと思っていたので」

 ――二ゴロ、遊ゴロの場合はセカンド経由での併殺を狙っていたのか。

 「捕って(すぐに)投げないと間に合わない。状況によってはホーム(ゲッツー)ですけど」

 ――怖さはなかったか。

 「選手も勝負しているので自分も勝負しないとかみ合わない。負けたら自分の責任。数々、悔しい思いをしてきて得られたこと。割り切ることは勝負の上では大事なこと。でも、データを取った上であそこ(左翼)には飛ばないと」

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