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袴田巌さん 9年ぶりの後楽園ホールで試合観戦 姉・ひで子さんがリング上であいさつ

スポニチアネックス / 2024年11月29日 19時43分

記者会見に臨む袴田さん(右)と中谷(撮影・島崎忠彦)

 1966年の静岡県一家4人殺害事件で再審無罪判決が確定した元プロボクサーの袴田巌さん(88)が29日、後楽園ホールに来場した。車椅子で会場入りすると、第1試合途中から会場後方のスペースから観戦。第2試合から南側前方へ移動し15年以来、約9年ぶりに“聖地”後楽園ホールで試合を見守った。

 第2試合終了後、姉・ひで子さん(91)がリングに登壇。「巌も来てるんですが、急に機嫌が悪くなりまして、私一人で上がっております」と袴田さんに代わりあいさつすると「やっと無罪判決が決まりました。死刑囚ではなくなりました。58年戦って、本当に皆様の応援と支援のおかげの結果だと思っている。ありがとうございます」とあいさつすると会場から万雷の拍手を浴びた。

 WBC(世界ボクシング評議会)が袴田さんに授与した「名誉チャンピオンベルト」とともにWBC世界バンタム級王者の中谷潤人(26=M・T)もリングに上がり「後楽園ホールで(袴田さんと)ともにさせていただけることをうれしく思う。本当におめでとうございます」と祝福した。

 日本プロボクシング協会(JPBA)は長きにわたり袴田さんの支援を行い、後楽園ホールに「袴田巖シート」を設置。いつでも観戦ができるよう準備を進めていた。

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