「光る君へ」吉高由里子“戦友”柄本佑に感謝&信頼!演技相談「自然に聞ける」“リアル剃髪”見届けたワケ
スポニチアネックス / 2024年12月14日 7時3分
◇「光る君へ」まひろ役・吉高由里子インタビュー(4)
女優の吉高由里子(36)が主演を務め、まひろ/紫式部役に挑んできたNHK大河ドラマ「光る君へ」(日曜後8・00)は明日15日、ついに最終回(第48回)を迎える。俳優の柄本佑(37)が従来の“悪人イメージ”と一線を画す“新・藤原道長像”を創り、吉高&柄本のゴールデンコンビが“平安のソウルメイト”を体現。胸キュンに涙と、視聴者の感情を1年間揺さぶってきた。1年5カ月にわたる長丁場の撮影で苦楽を共にした“戦友”の魅力を吉高に聞いた。
<※以下、ネタバレ有>
「ふたりっ子」「セカンドバージン」「大恋愛~僕を忘れる君と」などの名作を生み続ける“ラブストーリーの名手”大石静氏がオリジナル脚本を手掛けた大河ドラマ63作目。千年の時を超えるベストセラー「源氏物語」を紡いだ女流作家・紫式部の波乱の生涯を描く。大石氏は2006年「功名が辻」以来2回目の大河脚本。吉高は08年「篤姫」以来2回目の大河出演、初主演となった。
初回(1月7月)、まひろと三郎が川辺で運命的な出会いを果たしたのは貞元3年(978年)。劇中の年代は寛仁4年(1020年)まで進み、2人の縁は42年に及ぶ。
身分の差に阻まれながら、時に離れることはあっても、特別な絆は途切れることがなかったまひろと道長。「源氏物語」は2人の“共同作業”から生まれ、虚無感に苛まれても“川辺の誓い”で「生きること」を約束。幻想的な廃邸や近江・石山寺を舞台にした美しく儚いラブシーンも、SNS上で反響を呼んだ。
2人の関係性の解釈について、吉高は「もう道長はしようがない(笑)。私の言葉は要らないですよね(笑)。月を見上げる描写が多かったですけど、それはイコール道長がまひろを想う、イコールまひろが道長を想うということで。私たちがわざわざ口にしなくても、視聴者の皆さんもそういうふうにご覧になってくださっていると思います。月が出ない日がないように、お互いを想わない日がないぐらい、一心同体。お互いの生き甲斐、生きる糧。『川辺の誓い』(第42回、11月3日)の2人はお互いに達観して、会話や距離感がいよいよ最終形態に入った感じがして、凄く素敵な回だなと思いました」。しみじみと振り返った。
特殊メークなどは使わず、伸ばし続けた地毛を剃った柄本の“リアル剃髪”姿を最初に目にした際の印象については「その日の自分の撮影は終わっていたんですけど、スタジオに残って佑くんの剃髪シーン(第45回、11月24日)を見守りました。なので、私自身はサプライズ感はなかったんですけど、“頭の形、きれいだね”と声を掛けたりして(笑)。ずっと伸ばしてきた髪の毛に佑くんの思いが詰まっていて、その大事なものが切り落とされるわけですから、その瞬間は一緒に戦ってきた私も共有したいな、と。言葉にするのは難しい感情になりましたけど、きちんと見届けることができてよかったと思います」。居残りの思いを明かした。
柄本が11月1日、同局「あさイチ」(月~金曜前8・15)に生出演した際には「私、共演者に“この感情って、どう思う”とか、あんまり聞けないんですよ。何か色々考えちゃう。台本を読み足りないって思われないか、とか。でも、佑くんだと、スラッと言えちゃう。スッと言えるし、その返事の言葉もスッと入ってくる。どういうふうに感じたのか、聞きたいって気持ちも強く湧いた。人に“これ、どうしよっかね~?”とか言えたの、初めてかも」とコメント。信頼感がにじみ出た。
母・ちやは(国仲涼子)の仇が道長の兄・道兼(玉置玲央)だと明かした第5回(2月4日)、道長からの誘い「一緒に都を出よう」を断りながら初めて結ばれた第10回(3月10日)。廃邸を舞台にした2人芝居は、同じ日に撮影した。
「とにかく長い1日で、グッタリするぐらい話し合いましたし、ぶつかり合いました(笑)。第5回はワンカット長回しで、お互いの立ち位置や動きをダンスみたいに確認しつつ、感情の押し引きが凄くあるシーンだったので。佑くんならどう思っているのかなと自然に聞ける、考えを聞きたくなる役者さんだと思います」
柄本との共演は20年1月期の日本テレビ「知らなくていいコト」以来。40年にわたる“さぶまひ”の“恋路の機微”は2人にしか表現し得なかった。
吉高は「いやぁ、佑くんが道長で本当によかったです。三郎時代の情けない部分も、権力者になっていく恐ろしい部分も併せ持っていて。誰しも表に見える自分と、内に秘める自分があると思うんですけど、そういう人間の生々しさを表現できる役者さんのお芝居を1年半も間近で体感できたのは、贅沢の極みだったなと思います」と実感を込めた。
第45回、「源氏物語」を書き終えたまひろは道長に別れを告げ、念願の旅に出る。道長は源倫子(黒木華)の反対に耳を貸さず出家した。
大宰府に着き、異国の海賊による九州への侵攻「刀伊の入寇」(寛仁3年、1019年)に巻き込まれたものの、第47回(12月8日)、まひろは藤原隆家(竜星涼)とともに京へ生還。しかし、ついに倫子から「それで、あなたと殿はいつからなの?私が気づいていないとでも思っていた?」と突きつけられ、“三角関係”は最終局面を迎えた。“道まひ”を待つ終着駅は果たして。
=インタビュー(5)に続く=
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