「内部者たち」イ・ビョンホン、チョ・スンウ、ペク・ユンシク演じるキャラクターを分析
THE FACT JAPAN / 2015年10月9日 14時32分
イ・ビョンホン、チョ・スンウ、ペク・ユンシク。3人の俳優がみせるシナジー
11月に公開する俳優イ・ビョンホン、チョ・スンウ、ペク・ユンシク主演映画「内部者たち」(監督:ウ・ミンホ、原作者:ユン・テホ)が8日、ソウルで制作報告会を開催した。
キャスティングから原作のウェブ漫画まで、その面々が華麗な「内部者たち」。映画の演出を務めるウ・ミンホ監督はこの日の制作報告会でも自信を表した。特に、映画「内部者たち」について、主演俳優3人の役割を強調した。
「内部者たち」は、映画「黒く濁る村」(10)、ドラマ「未生~ミセン~(原題)」(14)を執筆したウェブ漫画家のユン・テホ氏が、2012年からハンギョレ・オピニオンマガジンhookを通じて連載した同名のウェブ漫画を原作にした作品だ。しかし、この漫画版は3ヶ月も経たずに連載が中断。ウ監督が今回スクリーンを通じて結末を完成した。
映画は、韓国社会を動かす内部者たちの義理と裏切りを描く犯罪ドラマ。政治、経済、マスコミはもちろん、検察と警察組織に根付く内部者たちを通じて、社会の非理と腐敗の根源を探る。映画と原作が違うところは、漫画にはないウ・ジャンフンという検事が追加されたことだ。
ここで<THE FACT>は、制作報告を通じてベールを脱いだ「内部者たち」のメインキャラクターであるアン・サング(イ・ビョンホン)、ウ・ジャンフン(チョ・スンウ)、イ・ガンヒ(ペク・ユンシク)を分析してみた。
◆イ・ビョンホンの25年演技人生のターニングポイント。“権力”にハメられたヤクザのアン・サング
ジェントルなイメージや王役などを演じた俳優イ・ビョンホンは、「内部者たち」を通じて新たな変身を試みる。彼が演じるアン・サングは、“狐のような熊”の性格を持つヤクザで、一時は権力の影だったイ・ガンヒ(ペク・ユンシク)と手を組み、財閥政治家たちの下手人になって、闇の取引を助けるが、やがてはすべてを失い、捨てられてしまう。イ・ビョンホンはアン・サングを演じながら1990年代から2000年代までを、政治ヤクザ(政治家と結びつくヤクザ)、芸能事務所の社長、すべてを失ってドン底に落ちた“廃人”に至るまで、波乱万丈な人生を描く多彩な演技変身をみせてくれる。これに全羅道(韓国南部)の方言を使うコミックな台詞も一つの見どころだ。
◆チョ・スンウが帰ってきた。無族譜の検事ウ・ジャンフン
映画「タチャ イカサマ師(TAZZA)」(06)のギャンブラーから、1千万映画「暗殺」の独立闘士まで、多彩な演技のスペクトラムをみせたチョ・スンウは、ウ・ミンホ監督の三顧の礼を受け入れ、無族譜の検事ウ・ジャンフンを演じる。このキャラクターは原作には存在しなかった人物で、ウ監督はシナリオの執筆からチョ・スンウを念頭においてウ・ジャンフンを創造した。実績は常に最高だが、警察大出身ではないことが理由で出世ができない。そのため検察になった人物だ。根性一本で耐えてきたウ・ジャンフン検事は、大統領選挙を控えて大々的な裏金捜査を先頭に立つ機会を掴んだが、予期せぬ事件で再び挫折。そんな彼の前に、決定的な役割をしてくれる人物アン・サングが登場し、新しい局面をむかえる。
今作がチョ・スンウと初共演であるイ・ビョンホンは、「あまりにも図々しく、演技がうまくて危機感を覚えた。後輩だが学ぶところがたくさんある俳優」と絶賛を惜しまないコメントで期待を寄せた。
◆独歩的な存在ペク・ユンシク。論説委員のイ・ガンヒ
お茶の間とスクリーンを行き来しながら並外れの存在感をみせるペク・ユンシクは、韓国の代表的保守紙の政治部長を経て、現役最高の論説委員を務めるイ・ガンヒを演じた。イ・ガンヒは、過去アン・サングと兄弟のような仲だったが、彼が自分の弱点を握っていることを知って罠にはめる。廃人になったアン・サングが復讐を図ることに気づくが、自分が築いてきた人脈とマスコミを利用し、権力の耳になって君臨する。彼のキャラクターは、原作では柔弱な外見に優柔不断な性格が強かったが、ペク・ユンシクが演じることでカリスマ性を加えた。映画では激しいアクションシーンにも挑戦したという。
演技に申し分のない実力派俳優3人によるシナジーが見られる期待作「内部者たち」は11月に公開予定(公開日は近日中決定)。
THE FACT|ソン・ジヨン記者
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