【こんなはずじゃなかった海外生活】私がどんどん空っぽに。キャリアを捨てて旦那帯同を選んだ“駐妻うつ”の現実~その1~

Suits-woman.jp / 2019年10月22日 11時0分

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「来月末からアメリカに転勤になった。付いてきてくれるよね?」

突然夫からこんな話をされたら、あなたは付いていきますか?

赴任期間や自分の仕事の状況、もしくは子供の年齢によるかもしれませんが、家族であれば、帯同という道を選択する人が多いと思います。

海外赴任妻というと、一見華やかなイメージがあり、憧れのポジションと思われがちですが、実はそのイメージはごく一部の世界。実際は予想以上に「うつ」に悩む女性が多いと言います。

今回は、憧れの海外新婚生活のはずが、うつになってしまった元キャリア女性のお話。彼女が最終的に復活できたうつ脱却法も教えてもらいましょう。

仕事は好き!でも自分の時間も欲しかった!!

夫の突然の辞令で生活が急変した美樹さん(28歳)は、広告代理店で働くバリバリのキャリアウーマン。雑誌やメディアの広告を手掛ける機会が増え、責任のあるポジションを任されるようになった矢先の話でした。プライベートでは半年前に結婚をしたばかり。30歳になるまでは仕事を頑張りたいので、それまでは夫婦の時間を大切にしようと子供もまだ考えていませんでした。

広告の仕事は毎日かなり忙しく、夜中に帰宅する日も多かったので、平日は夫とはすれ違いの生活。それでも毎日充実していたし、公私とも順調だったという美樹さん。そこに舞い込んできた突然の海外転勤話。

「最初は今は仕事を辞めたくないと思ったのですが、新婚でしたし、海外生活には憧れがあったので快諾。忙しすぎる毎日に正直少し疲れていたので、仕事をお休みできるいい機会だとも思いました」

一度キャリアの道を進むとなかなか休みが取れない現実。海外赴任帯同は自分の生活を見直すいいチャンスだったようです。

憧れの海外生活から一転

一般的に家族帯同で海外赴任をする場合、本人が先に赴任地に行き、仕事の基盤や生活環境を整えてから、家族を呼び出すという傾向があります。美樹さんの場合も、夫の渡米半年後に移住することになりました。

「夫が先に渡米をしてからは、仕事の引継ぎ、渡米手続き、送別会など、毎日があっという間に過ぎ、本当に忙しい毎日でした。仕事を離れる不安や家族や友達との別れには寂しさがありましたが、新生活への夢も膨らみ、引越しがとても楽しみでした」

何より忙しさから離れ、ようやくゆっくり自分の時間が持てる!そんな想いもあったそうです。

移住後、1~2か月は本当に楽しい毎日だったと言う彼女。引っ越した街は、東海岸にある小さな田舎町。田舎と言っても、住宅地が多く、ショッピングモールも充実しているので買い物に困ることはなく、生活はとても快適。家の広さも日本のマンションの4倍。庭付きの戸建ての家は2人で住むには広すぎましたが、将来家族が増えることを思えばとてもいいサイズでした。

毎朝夫を送り出し、家の掃除をして、買い物に行き、周辺を散策し、夕食の準備をして、読書をして、日本の友達とメールをしたりSNSをチェックしたり、たまにこちらでできた友達とお茶をしたり……。それはとても優雅で贅沢な時間だったようです。

「仕事漬けの日々から、ようやく人間らしい生活ができるようになって幸せ!と思いました。のどかな生活が自分には会っていたんだなとも思っていました」

ところが、移住して2~3か月経つと、自分の感情が徐々に変わっていくことに気付いたのです。

自然が多いことに最初は癒されたものの、刺激がない毎日は、逆に心身ストレスを募らせていったのかも!?

どんどん空っぽになっていく自分自身

生活が落ち着くと暇だと感じることが増えたので、外国人向けの英語教室に通ったり、日本人のサークルに参加したり、部屋の模様替えをしたり、ジムに行ったり……日本ではできないことを見つけて積極的に行動をしていた美樹さん。それもだんだん飽きてきたといいます。

「何もやることがない……」

毎日気づけば夫の帰りを待つだけの生活。

ショッピングに行って余計なものを買って後悔する機会が増えたのも、この時期。日本人の友達とお茶をするのも、せいぜい月1~2回のペース。行くのは楽しいけど、日本人の駐在妻は子連れ世代が多く生活が違うため話が合わないことも多かったそうです。

せっかく海外にいるのだからアメリカ人の友達を作りたいと思っていても、同世代の人はほとんど働いているという現実。

そして次第に……夫は働いているのに、自分は遊んでいるという劣等感のようなものを感じ始めたのです。

ついに彼女は家にこもるようになりました。

時間がありすぎるから何もできない

朝8時には夫を送り、その後家事を済ませて、たとえジムに行っても昼前。そこからダラダラ昼食を取ると、眠くなってひと眠り……、気付けば夕方になり、夕食を作って夫の帰りを待つ。ひたすら待つ。夫の帰りが少しでも遅くなると心配になり、彼を責めることも。

周りから見ると一見幸せな主婦の生活のようでしたが、彼女にとっては本当に辛い生活だったと言います。

「時間がありすぎるから、今日やろうと思っていたことも、明日でもいいか!来週でもいいか!と思うようになり、何もしない毎日が約半年くらい続きました。仕事のように誰かに求められていることでないので何もやる気にならなくて……」

英語がそこまで堪能でないのも、引きこもりの原因だったそうです。買い物はセルフレジを使えば簡単に済ませられ、近所の人と会っても世間話ができないから避けるようになり、子どもがいないから用事も少ない……。英語の勉強を頑張ろうとした時もありましたが、思うように伸びずに次第にフェードアウト。そもそも英語を使う機会がそこまでないことで、意欲がなくなったと言います。

さらに、Facebookやインスタなどで元職場の同僚が手掛けた広告を見る機会があったり、日本にいる友人が活躍している話を聞くと、ますます自分がここで何をやっているんだろうという気になり……。

「私はどんどんみんなに置いて行かれている。社会から必要とされていない人間な気がする」

今までかなりアクティブで行動的だった自分がどんどん堕落していくことにも気づき、ついに無気力、食欲減退、睡眠障害、一日中疲労感を感じるなどの身体にも影響が。家から出ないので、常にノーメイクで、服装もジャージ姿に。

そして、日本にいる医者の友達からは、明らかにウツ症状だと指摘され、その事実にショックを受け、ますます落ち込むことになったのです。

そんな美樹さんに転機が訪れたのは、渡米後1年が経った時。ちょっとした友人の言葉によって彼女はウツから抜け出すことができたのです。その話は~その2~で。

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