BAが見た、女の世界|かぶったら即チェンジ!アイシャドウの色すら先輩優先、体育会系なメイク事情

Suits-woman.jp / 2020年10月24日 15時0分

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ライターの高木沙織です。

「BA(ビューティーアドバイザー)が見た、女の世界」、5話めの今回のテーマは“かぶり”です。女はほかの女とかぶるのを極端に嫌う生き物、そう思いませんか? それも女性の観察眼ときたらまあ鋭く、細かいところまで……ねぇ。ネイルに小物にファッションによく見ているな、と感心してしまうほどなのですがそんなことを言っている場合ではありません。

ことBAの世界におけるそれはメイクのかぶりで、新人BAの朝は気が気ではないのです。

色かぶり、チェンジするのはもちろん……

たとえば合コンに参加するとき。白いニットやブラウスってかぶる率が高いですよね。白は顔色を明るく見せてくれるし、清潔感があって清楚な印象を与えてくれるし鉄板のモテカラーですから。それゆえ、女性陣の半数以上が白のトップスを着てくるなんてことも。

「うわっ、かぶった!」

「最悪!」

「今日のメンバーでは私が一番のはずだったのに!」

なんて。勝負ポイントの白トップスがかぶってしまったのだから、表面上はにこやかにしていても内心穏やかではないでしょう。個性だって埋没してしまいます。

では、BAの勝負ポイントの“かぶり”とは?

みなさんご想像のとおりメイクです。それもファンデーションのようなベースメイクではなく色物。口紅やリップグロス、チーク、なかでもアイシャドウのかぶりは一目瞭然ですから、その日に出勤するBAたちの間で誰が新作の、もしくは人気のアイシャドウを使うのかはまさにこの合コンでの白トップスかぶりと似たようなところがあると言えるでしょう。

あれは入社して間もない頃のこと。

「高木さん、そのアイシャドウ〇番だよね? 私も同じ色使っているんだけど」

という先輩の言葉に対して。

「本当ですか? 私もこの色すごく好きなんです!」

と答えた私。時間を遡ることができるならあの日の自分に教えてあげたい! それ、アイシャドウ変えろって意味だよって……。どうりで、はぁ?というあきれ顔をされたわけです。

これはBAの好みの問題だけではなく、お客様にメイクを見せるという目的も兼ねているのでみんながそれぞれ違うアイシャドウを使おうというのは当然のこと。そして言うまでもなく、選ぶ優先順位は先輩方から。新人BAにはその権利はない、のです(正確には私がいた時代は“なかった”かな)。好きな色を使えるならそれに越したことはないけれど、先輩方も通ってきた道なのだから不平不満はありません。好きなメイクは休日に思う存分楽しめばいいのです。

ただ、かぶってしまったときのあなたがアイシャドウを変えるのよね?という心の声が聞こえてきそうな背筋が凍るピキッとした緊張感がいたたまれなかった……。

朝のメイクは勘を研ぎ澄ませて……

メイクにはもちろん自社ブランドの製品を使います。アイシャドウの場合はだいたい5~6パレットあり、勤務は3人態勢。それぞれがかぶらないようにするためにはほかの2人の先輩がどの色を選ぶのか、勘を研ぎ澄ませるのが新人BAのその日の最初の仕事というわけ。

(A先輩はこの色のアイシャドウを気に入っていたな)

(そういえばB先輩、次の社販でブルー系のアイシャドウを買うって言っていた)

(C先輩はカワイイ系の雰囲気だからこれっぽい)

(D先輩は日替わりで色を変えるから、今日はこれかな?)

とか。

思考をめぐらせやっとの思いで選んだら、あとは祈る!

(かぶりませんように!)

だって、アイシャドウを落としてアイメイクをやり直すって結構な手間ですよ。マスカラやアイラインもグチャッとしてしまうし。始業前のバタバタする時間に焦りながらするメイク直しほど厄介なものはありません。

もう、先回りすることにした!

そうならないためにも先輩と会ったら挨拶と同時にアイシャドウをチェック。運がよければ始業前のロッカールームで直せるのですが、そうでなければ朝礼後に5分時間をもらい、売り場のバックヤードで直すことになるので朝から大仕事です。いや、もう体育会系の部活のウォーミングアップ?そんな感じ。

私はこのバタバタが嫌い。心が乱れてその後の仕事にまで影響しそうじゃないですか。なので、出社後はなるべく早く先輩に会えるようにロッカールームで待ち伏せをしたり、ウロウロして探し出したりするようにしていました。変な人だと思われても構わない、それで慌てなくて済むのなら。あとは事前に聞くという方法も試みました。

「先輩、明日どのアイシャドウを使いますか?」

って。これがOKな先輩とペアの日はかぶる心配がなく穏やかに仕事を始められるんですよね。……がしかし、先輩が休みだったり、怖くて聞けない相手だったりすることのほうが圧倒的に多いのでとにかく勘と想像力を磨いて選ぶ!

「は? 明日の顔色と気分で選ぶわよ!」

なんてイラっとされることは避けたいですからね。

今思えばこの勘と想像力って、女性の間での服や小物かぶりを回避するのにも応用できそうだと思いませんか?

(あの子はこれを着てきそう)

とか。今だったらSNSに投稿している写真からも好みを探れますし、かぶりを回避することもそう難しくなさそう。もし合コンや女性たちとの食事会に行くような機会があったら試してみようかな、という5話でした。

このあとトイレに直行してメイクを直しました。イラスト/なぎた


 ライター/ヨガインストラクター高木沙織

「美」と「健康」には密接な関係があるため、インナービューティー・アウタービューティーの両方からアプローチ。野菜や果物、雑穀に関する資格を複数所有。”スーパーフード”においては難関のスーパーフードエキスパートの資格を持つ。ヨガでは骨盤ヨガや産前・産後ヨガ、筋膜リリースヨガ、体幹トレーニングに特化したクラスでボディーメイクをサポート。2018~2019年にはヨガの2大イベントである『yoga fest』『YOGA JAPAN』でのクラスも担当。 近年はエッセイの執筆にも力を入れて いる。

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