あの人とあの人が昔は一緒の劇団に!?意外と知らない劇団俳優の繋がり

日本タレント名鑑 / 2016年3月28日 14時55分

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ドラマ見ていると、「やけに共演の多い俳優さんたち」がいる事に気が付きませんか?ドラマは基本的に「オファー」か「オーディション」でキャスティングが決まります。オーディションといっても、俳優であれば誰でも受けられるというわけではなく、事務所や劇団にオーディションの案内が来て、初めて出演のチャンスを得られるのです。

そんな少ないチャンスだからこそ、事務所や劇団側は誰かひとりが役を貰えれば、その他のメンバーや所属タレントも猛烈にプッシュします。結果、同じ事務所や劇団の繋がりから、「やけに共演の多い俳優さんたち」が出来上がるわけですね。特に劇団の場合ですと、日頃から舞台で共演している為に俳優同士の息もぴったりですし、演技の世界観も似ており、掛け合いの間や温度も良くなります。もちろんNGも少なくなるでしょうし、作り手にとっても利点が多いです。

今回は、そんな“劇団”にスポットを当て、日頃ドラマで見る俳優さんたちの、劇団員としての繋がりを改めて整理してみたいと思います。

ドラマのキーパーソンが多数所属!あの脚本家も!「大人計画」

朝ドラ『あまちゃん』の脚本でおなじみ宮藤官九郎さんは、1988年に松尾スズキさんによって設立された「大人計画」所属の俳優兼脚本家兼構成作家兼演出家です。なにしろ脚本が劇団のメンバーなわけですから、当然多くのドラマで劇団メンバーを起用しています。

宮藤さんの出世作『木更津キャッツアイ』には、後に主演級俳優となる阿部サダヲさん、ファブリーズのCMでおなじみ平岩紙さんも出演されています。『あまちゃん』には荒川良々さんや皆川猿時さん、村杉蝉之介さん、劇団主宰の松尾スズキさんも出演していました。

また、『のだめカンタービレ』のクラリネット担当の近藤公園さんは、『相棒』シリーズに違う役で4回も出演し、2回被害者・2回被疑者という非常に重要な役を演じていますし、同じくのだめでヴィオラを担当した小林きな子さんは、可愛い系ぽっちゃり女優として各ドラマに引っ張りだこ。CMにも多数出演されています。

紅白出演も果たした星野源さんや、朝ドラ『あさが来た』の亀助さんや子ども向けバラエティ「みぃつけた」のみやけマン役の三宅弘城さんなどは、劇団員ではありませんが大人計画事務所所属です。宮藤さんとは入れ違いですが、個性派俳優の温水洋一さんも大人計画出身者。どの方も個性的で“替えの効かない”名優さんばかりです。

大人計画との繋がり強し!?「劇団健康」を母体とした「ナイロン100℃」

また、80年代のインディーズバンドブームの中心だった有頂天のKERA(ケラリーノ・サンドロヴィッチ)さん主催の「劇団健康」を母体とした「ナイロン100℃」も有名劇団です。大人計画とも近い位置にあり、健康時代に舞台に出演していたピエール瀧さんも宮藤官九郎さん作品に多く出演しており、劇団同士の繋がりを感じます。また、大人計画のメンバー中心で構成されたバンド「グループ魂」でドラムを担当している三宅弘城さんも「ナイロン100℃」の立ち上げメンバーです。

『ポケットモンスター』のニャースの声でおなじみ犬山イヌコさん、『Go!プリンセスプリキュア』などで活躍する声優の新谷真弓さん、2006年ドラマ『西遊記』の老子や2002年『ピンポン』のアクマなど、常にその存在を印象深く刻みこむ大倉孝二さんも所属。先日放送した冬ドラマ『フラジャイル』でキーとなった藤原医師を演じた手塚とおるさんも「劇団健康」に所属していました。

三谷幸喜さん主宰「東京サンシャインボーイズ」

有名な人気劇団出身者には、日本を代表する方やお茶の間で知らぬ人がいないほど親しまれた俳優さんも数多くいます。

たとえば、三谷幸喜さん主宰の東京サンシャインボーイズ。『古畑任三郎』でおなじみ西村雅彦さん、『王様のレストラン』で気弱なパティシエを演じた梶原善さん、朝ドラや大河『新選組!』の新見など、少し嫌味なキャラが印象深い相島一之さん、『ショムニ』の意地悪課長、故伊藤俊人さん、ミュージシャンの甲本ヒロトさんの実弟で、CMや踊る大捜査線でおなじみ、甲本雅裕さん、二時間ドラマでおなじみの阿南健治さんなど、非常に印象的かつ個性的な俳優さんが多く、過去には『孤独のグルメ』でおなじみ松重豊さんも所属されていました。

1976年設立の老舗劇団「劇団東京乾電池」

1976年設立の老舗劇団・劇団東京乾電池には、柄本明さん、奥さまの角替和枝さんが所属。過去には作家の高田純次さん、漫画化の蛭子能収さん、強面俳優六平直政さん、『警視庁捜査一課9係』レギュラーの田口浩正さん、2013年『ドキドキ!プリキュア』の主演声優・生天目仁美さんも所属していました。かなりの実力派ぞろいです。

三宅裕司さん主宰「スーパーエキセントリックシアター」

三宅裕司さん主宰のスーパーエキセントリックシアター(通称SET)もまた実力派ぞろいです。三宅さんの相棒ともいえる小倉久寛さんの他、アニメ『デュラララ!!』の主演を務める豊永利行さん、人気声優・折笠富美子さんなども。さらに、初代相棒の寺脇康文さんや、個性派俳優の岸谷五朗さんも所属していました。みなさんトークも立ちバラエティでも活躍される才能豊かな俳優さんばかりです。

大阪芸大の学生劇団から大きく成長!「劇団☆新感線」

大阪芸術大学の学生劇団から大きく成長した「劇団☆新感線」も個性的な俳優さんの宝庫です。朝ドラ『ひらり』の相手役で全国区となり、コメディからシリアスまでこなす名俳優、渡辺いっけいさんや、ドラマやCMで見ない日のない筧利夫さんなどが初期メンバー。ヤクザ役なども印象深く、声優としても活躍している橋本さとしさん、2012年まで『おかあさんといっしょ』の“たいそうのおねえさん”として活躍した、いとうまゆさんも元団員です。

なお、『図書館戦争』に出演している橋本じゅんさん、過激な役どころが多い古田新太さん、個性派女優の高田聖子さん、顎とメガネが印象的な粟根まことさん、『仮面ライダー鎧武』で仮面ライダーブラーボを演じた吉田メタルさんは、現在も所属されています。

また、2010年に出版社を退社し、本格的に脚本家として活動を始めた、座付作家の中島かずきさんも所属。おかげで劇団の活動も活性化しています。また、劇団だけでなく、アニメ『天元突破グレンラガン』『大江戸ロケット』『キルラキル』や特撮番組『ウルトラマンマックス』『獣拳戦隊ゲキレンジャー』『仮面ライダーフォーゼ』などにも関わっており、これからも多角的な活躍が期待出来そうです。

学生劇団のポテンシャル!

学生演劇から・・・という流れは意外に多く、厚木高校が母体の「劇団扉座」は、『相棒』でおなじみ六角精児さん、山中崇史さんが所属。早稲田大学の「第三舞台」(2012年解散)には筧利夫さん、勝村政信さん、仮面ライダーウィザードで白い魔法使い・ワイズマンを演じた池田成志さんも所属していました。同じく早稲田大学は「カムカムミニキーナ」なども有名で、八嶋智人さん、山崎樹範さんなどが在籍しています。

1976年から続く老舗、京都大学演劇研究会が母体の「そとばこまち」。辰巳琢郎さん、生瀬勝久さん、相棒のヒマ課長、山西惇さんなどが所属。そして東京大学の「夢の遊眠社」は、小姑役がピカイチな円城寺あやさん、段田安則さん、飄々とした演技が魅力の佐戸井けん太さん、バラエティでも活躍する田山涼成さん、なつかしドラマ『ぽっかぽか』のお父さん羽場裕一さん、影のある女性役が多い山下容莉枝さん、『きょうは会社休みます。』の優しいお父さん、浅野和之さんなどが出身です。

ちなみに、大学や高校が母体になっていますが、前出の筧さんや勝村さんは早稲田ではありませんし、段田さん、佐戸井さんも東大ではありません。大学が母体であっても劇団として独立し、外部にも広く門戸を開いています。

劇団・・・というよりユニット?

大泉洋さん、安田顕さん、戸次重幸さん、森崎博之さん、音尾琢真さんの北海学園大学の「TEAM NACS」や、2002年に惜しまれつつも解散した、演出家で個性派俳優としても印象深いマギーさんや大河ドラマ『龍馬伝』などにも出演されている長谷川朝晴さん、お菓子のCMで井上真央さんと共演した六角慎司さんなどが在籍した、明治大学の「ジョビジョバ」などは、劇団というよりユニットに近く、他のメンバーの増員はありません。

ドラマ・映画の中の、息の合った掛け合いややり取りの裏には、もしかしたら劇団時代からの深い繋がりが影響しているのかもしれません(もちろん俳優さんの演技力や才能あっての話ですが)。俳優さん同士の劇団時代の関係を知ると、ドラマや映画を見る目も少し変わり、より楽しめるようになるはず。そして、今劇団や舞台で活躍されている若手の俳優さんたちが、今後ドラマや映画で大活躍する事になるのでしょう。今からとても楽しみですね。

文/藤原ゆうこ

日本タレント名鑑

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