大人数グループ全盛時代に二人組の「逆襲」!?
日本タレント名鑑 / 2017年5月17日 11時20分
5月17日にメジャーデビューする「Bitter & Sweet」
かつてはピンク・レディーやWink、PUFFYといった二人組のアイドルやガールズユニットが一世を風靡していましたが、2010年頃からのアイドルブーム以降は大人数グループが主流で、二人組はやや陰が薄くなっています。
AKB48人気で大人数グループがトレンドになってきたのと、大人数のほうがメンバーの頭数だけファンを確保できてその分CDやグッズが売れるというような理由も考えられます。ですがそんななか、これからブレイクが期待される、注目の二人組ユニットも登場してきています。
声優アーティストでは二人組ユニットは主流!?
アイドルでは大人数グループが主流とはいえ、声優アーティストのジャンルでは二人組が健闘しています。その中の代表的な存在のユニット、小倉唯さんと石原夏織さんによる「ゆいかおり」は2010年のデビュー以来、多くのヒット曲を生み出していますが、残念ながら6月30日をもって活動を休止することを発表しています。
ほかにも、木戸衣吹さんと山崎エリイさんによる二人組「every(ハート入る)ing!」も若手声優ユニットとして注目を集めてきましたが、やはり今年11月でグループ活動を「卒業」します。
『魔法少女☆まどかマギカ』や『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』などアニメの主題歌を中心に人気の、クララさんとカレンさんによるアイドルユニット「ClariS」も大人気の二人組で、日本武道館公演も実現しています。本名、出身地、生年月日などは非公開。顔出しをせず、インターネットを中心に活動するグループで、ライブでもマスクをつけて歌唱していましたが、武道館公演にて仮面を外したことで話題になりました。
キラキラしたステージとほんわかしたキャラクターで人気上昇中の「WHY@DOLL」
アイドルのジャンルで今最も注目の二人組といえば「WHY@DOLL」。青木千春さん(24歳)と浦谷はるなさん(22歳)の北海道出身の二人組ユニットです。デビュー時から、出身地の北海道を拠点に活動しながら東京への遠征も積極的に行いじわじわと人気を集め、現在は東京での活動が中心。昨年、タワーレコードのレーベル“T-Palette Records”に移籍以後、特に注目度が高まっています。キラキラとしたサウンドとダンス&ボーカル、その一方ほっこりさせられるようなMCで、ファンから熱い支持を得ています。
“オーガニックガールズユニット”と銘打ち活動している二人。何かと“ファストフード”的な昨今のアイドル業界において、無垢でほんわかとしたキャラクターで、急いでブレイクを目指すのではなく、良質の作品を届けるべくマイペースに活動している印象があります。AKB48や乃木坂46などの若いファンのノリについていくのが“正直しんどい”という、やや年齢高めのアイドルファンも、彼女らのライブは安心して観られる雰囲気があります。
WHY@DOLLは2011年に“クレレコ軽音部 アイドルプロジェクト2011”からスタートし、その合格メンバーにより“劇場型バンドアイドルグループ”としてスタートしました。当初は4人組からスタートし、メンバーチェンジを経て現在の二人に。現メンバーの一人・青木さんは当時から在籍する初期メンバーです。ほんわか癒し系の青木さんに対して、シャキッとしたイメージの浦谷さんと個性が出ており、キャラクター的にも魅力です。
ハロプロとの共演も多いガールズボーカルユニット・Bitter & Sweet
5月17日にシングル『幸せになりたい。/写真に残らないシュート』でメジャーデビューする「Bitter & Sweet」は、田崎あさひさん、長谷川萌美さんによる二人組ガールズボーカルユニット。田崎さんは長崎県出身の21歳。2012年『第2回FOREST AWARD NEW FACEオーディション』でグランプリを受賞したことをきっかけに2013年にソロデビューしています。一方の長谷川さんは、新潟県出身の23歳。次の年の同オーディションで同じくグランプリに。この二人により2013年末に結成されました。
二人はアイドルのカテゴリーではなく、音楽アーティストで、高い歌唱力と美しいハーモニーが持ち味。田崎さんがボーカル &ピアノ、長谷川さんがボーカルという形が基本スタイルですが、最近では二人ともギターを弾いたり、さまざまな楽器にチャレンジしています。声量があり力強くもしなやかな長谷川さんのボーカル、そして細く繊細ながら決して切れることがない糸のような強さを持つ田崎さんの歌声が魅力。二人の声の“交わり”は一聴の価値ありです。
二人は、モーニング娘。をはじめハロー!プロジェクトと同じ事務所にしており、デビューしてから同じステージで歌うことが多かったこともあって、ハロプロファン、アイドルファンからの人気が高いのが現状ですが、最近は小規模なライブハウスでの地道なライブ活動を通し、音楽面で支持するファンも少しずつ増えてきています。
デビュー4年目に入った彼女たちですが、メジャーデビューに至るまでは決して順風満帆ではなく、CDリリースがなかなかできない時期がありました。さまざまな試行錯誤を乗り越えて手にしたメジャーデビュー。「Kiroro」や「花*花」など、音楽シーンを盛り上げたアーティスト系の二人組ガールズユニットもこれまで数多くいましたが、それを上回るような伝説を生み出すことを期待したいです。
二人組ガールズユニットとは、二人の美しいハーモニーで魅せたり、アイドルであれば楽しいシンメトリーの振り付けなど、大人数のグループにはない味わいや楽しさがあります。これからも時代を代表する二人組アイドル、ガールズユニットの登場を楽しみにしたいものです。
文/田中裕幸
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