「鹿2匹が死産」「眠れない」北朝鮮が南北の軍事境界線近くで騒音を流し続け…韓国側の住民が苦悩
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年9月26日 16時36分
北朝鮮が南北の軍事境界線近くで騒音を流し続け、韓国側の住民が悩まされています。
これがいま、韓国側の住民を悩ませている騒音です。ここは北朝鮮から2キロあまりの韓国・江華島。
記者
「川の対岸の北朝鮮の方から機械音のような大きな音が聞こえてきます」
この正体不明の騒音は、取材している間、断続的に聞こえていました。
韓国軍による宣伝放送
「韓国と北朝鮮の経済力格差は、なんと58倍にもなるそうです」
ラジオから聞こえてきたのは、韓国軍による北朝鮮向けの宣伝放送です。北朝鮮が繰り返し韓国へ飛ばすごみ風船への対抗措置です。
韓国軍によると、騒音は軍が宣伝放送を再開したころから聞こえ始めたということです。北朝鮮が韓国側の放送を妨害するためとみられ、韓国メディアは今月初めには地下鉄の騒音に相当するほどだと報じています。島の住民は。
江華島の住民
「眠れないので。頭をどこかにぶつけた感じだ。金正恩はやりすぎなんじゃないか」
江華島の農家
「(鹿)2匹が死産しました。外にいるから余計にストレスを受けています」
この事態を受け、江華島を管轄する仁川市は住民の被害対策を進めるほか、家畜への影響についても調査することにしています。
軍事境界線を挟んで南北の応酬が続くなか、北朝鮮で不穏な動きも。
朝鮮中央テレビ(13日 放送)
「敬愛なる金正恩同志が…」
北朝鮮メディアは今月、核開発を進める金正恩総書記が核兵器などに使われるウランの濃縮施設を視察したと報道。韓国のシンクタンクの専門家は、11月のアメリカ大統領選挙を見据えたものだと指摘しています。
国家安保戦略研究院 キム・ジョンウォン博士
「公表された米国の共和党と民主党の政策綱領では、北朝鮮問題、特に非核化問題について言及がなかった。米国と制裁解除に向けた交渉が必要な北朝鮮としては、こうした状況を変える必要がある」
また、韓国の情報機関「国家情報院」はきょう、北朝鮮がアメリカ大統領選の後に7回目の核実験に踏み切る可能性があるとの分析を韓国の国会に報告していて、韓国軍などの警戒が続いています。
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