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富士通と理研、次世代IT創薬技術の研究開始。スパコン「富岳」やシミュレーションAIを活用

Techable / 2022年5月18日 9時0分

富士通株式会社(以下、富士通)と国立研究開発法人理化学研究所(以下、理研)は、スーパーコンピュータ「富岳」などを活用した次世代IT創薬技術の共同研究を5月17日(火)に開始しました。

タンパク質の構造などを再現する「分子動力学シミュレーション」

タンパク質は、ヒトの生命活動を担う重要な分子であり、創薬研究において注視される分子です。

たとえば、いかに効率的にターゲットとなるタンパク質の機能を促進または阻害するか(効き目の高さ)、ターゲットではないタンパク質の機能に影響を与えないか(副作用の少なさ)といった研究は、薬剤候補化合物の探索・設計に重要となります。

この薬効が高く副作用の少ない薬剤候補化合物を導出するために、タンパク質の立体構造や薬剤候補化合物との結合の仕方を知らなければなりません。そこで活用されるのが、生体内(溶液中)で常に変化するタンパク質の構造・動きを再現し追跡する「分子動力学シミュレーション」です。

“シミュレーション融合型AI”を「富岳」などで効果的に動作

同研究では、教師データなしで高次元データの特徴(分布・確率など)を正確に獲得できる富士通のAI「DeepTwin」と、理研のAI創薬シミュレーション技術を適用した「分子動力学シミュレーション」などを統合した“シミュレーション融合型AI”を構築。

この融合型AIを、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)と「富岳」を活用して効果的に動作させます。これにより、分子動力学シミュレーションの高精度化と高速化を図り、ターゲットとするタンパク質の構造変化を広範囲に予測する技術を確立したいとのことです。

2026年度末までにIT創薬プロセス構築を目指す

両社は、この共同研究を通じて確立する次世代IT創薬技術により、薬効が高く副作用の少ない中分子薬や高分子薬の開発も視野に入れたIT創薬プロセスを2026年度末までに構築する構え。

そして、製薬企業などに普及させることで新薬開発に必要な期間・費用の削減を実現し、創薬分野におけるDXを推進するとのことです。

PR TIMES
国立研究開発法人理化学研究所(1)(2)
株式会社富士通研究所

(文・Higuchi)

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