ラーメンは世界に通じるコンテンツ - 宅麺急成長の背景と今後の展開【本田】

TECH WAVE / 2012年5月18日 9時0分


[読了時間:2分]

 宅麺を運営するグルメイノベーション株式会社の井上琢磨さんから、「マイナス20度の冷凍倉庫見に来ませんか?」と誘われたのが先月。宅麺といえば、2010年7月のオープンから約1年半で10万食を達成するなど、着実に成長をしている企業。
その舞台裏を知るべく、早速、倉庫を見せてもらうことにしました。



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宅麺を運営するグルメイノベーション株式会社の井上琢磨氏(左)と野間口兼一氏
倉庫に隣接するオフィスにて。(Photo:Masahiro Honda)


小さな子供をあずけてまでラーメン屋さんに行ける女性はいない



 宅麺とは、ラーメン屋さんで作ったラーメンを、そのままの味で自宅に届けるECである。スーパーなどで売っている有名店の名を冠したラーメンのスープは、粉末など濃縮タイプだが、宅麺はラーメン屋さんの厨房で実際に作られたものを使っている。茹でる前の麺や、スープ(冷凍しても風味が変わらない肉などの具材とともに)をそれぞれ冷凍させ、パッケージにして宅麺の倉庫から我々に届けられる。



 行列の出来る有名店でも空き時間があり、そこは仕込みの時間帯となることが多い。その時間で宅麺用に作ってもらえれば、特別な手間やコストは掛からない。また、その日余ったスープを商品化すれば、ロス率の低下に繋がるのもラーメン屋さんにとってのメリットだ。
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宅麺で作る麺屋いろはの富山ブラック
 井上さんがラーメンに着目したのは、ラーメンは行列して食べる人もおり、好きな人にはエンターテインメントと言えるくらい嗜好性の高い、つまりコンテンツ力のある商品であること。その一方、ラーメンのスープは寸胴で8時間も煮込むなど、自宅での再現が容易でないことがある。



 また、以前お持ち帰り用のラーメンを持って帰った時、お母さんや奥さんがとても喜んだことが、井上さんの記憶にあった。

 「女性はラーメン屋さんに中々入りづらいんです。子供を産んだ後は、小さな子供を連れて並んだり、カウンターに座ったり出来ないんです。記念日にフレンチなら子供をあずける理由になるけど、ラーメンのためにそんなことはしない。マーケットとして潜在的に大きいのでは?と思っていました。」(井上)



スープを凍らせるというハードル



 ラーメン店の店主には強烈な個性を持った人が多い。新規のビジネスである宅麺は、どのように参加店舗を増やしていったのか。



 店舗獲得は、まず飛び込みのテレアポから始まる。「5分でいいから聞いて下さい」と。飲食店の経営を10年やってきた経験から、野間口さんは店主にとっての時間の大切さが分かっていた。最低限のことを5分で伝え、必要があれば次にまた5分。1回で話がまとまるところもあれば、何回も説明を重ねたところもあったそうだ。

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