ノマドにとっての会社に代わる組織とは 「フリーエージェント社会の到来」�【湯川】

TECH WAVE / 2012年4月30日 15時0分


[読了時間:6分]







 前回の記事に引き続きダニエル・ピンクが10年以上前に書いたフリーエージェント社会の到来―「雇われない生き方」は何を変えるかをベースに、これからの日本社会の方向性を考えてみたいと思う。私の関心事の1つは、どういうメカニズムがこのフリーエージェント社会の到来という社会変化を引き起こしているのか、ということ。このメカニズムが日本社会にも当てはまるものであれば、米国社会が10年前に経験した変化をいずれ日本社会も経験する可能性があるからだ。そのメカニズム、社会背景については、前回の記事で書いた。それは(1)企業が安定雇用を保証できなくなった(2)ITの進化で個人でも企業同様の仕事がしやすくなった(3)仕事に生きがいを求める人が増えた(3)社会変化が激しく企業の寿命が短くなった、ということだ。



 この社会背景は、今の日本にどの程度当てはまるのか。当てはまれば当てはまるほど、フリーエージェントが増えるはず。一昔前に比べれば企業が安定を保証できなくなったが、それでも多くの人にとってまだフリーになるよりも企業勤めのほうが安定性が高いー。今はそんな感じだろうか。ITの進歩で個人でもかなりのことができるようになったが、やはり企業の強みも残っている。そんな状況かもしれない。



 私のもう1つの関心事は、もし今後フリーエージェントが増えてくるのであれば、社会がどのように変化してくるのか、というところにある。どのようなビジネスにチャンスがあり、どのようなビジネスが廃れていくのか。人々のキャリアプランニングはどう変化するのか。会社はどうなるのか?教育は?老後は? 中でも今回の記事では、会社という組織形態に代わるビジネスの組織形態の可能性について考えてみたい。



 その前にまずフリーエージェントとは、どのような人たちのことを指すのか。その定義を考えないとならないだろう。



形としてのフリーエージェント、気持ちとしてのフリーエージェント



 フリーエージェントー。1つの企業に縛られることなく自由に仕事をする人。なんとなくイメージは沸くのだが、具体的にはどのような人のことを指すのだろう。「フリーエージェント社会の到来」の中でダニエル・ピンクは、個人事業主、派遣社員、零細企業などもその定義の中に入れているようだ。



 一見、それで問題なさそうだが、では次のような人はフリーエージェントと呼んでいいのだろうか。

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