ソーシャル広告世界最先端 mixi Xmas、NikeiDを成功させたバスキュールが見る未来の広告とは【湯川】

TECH WAVE / 2012年5月30日 9時0分


[読了時間:5分]



 2010年代、広告・マーケティングが激変するー。



 FacebookのPaul Adams氏はそう予測する。2010年代の10年間は、上から下への情報の一方通行ではなく、横同士の双方向の情報の流れの中での、広告、マーケティング施策がいろいろと編み出される10年間になるのだという。ソーシャル広告が花開く時代になるというわけだ。(関連記事:インフルエンサーより「仲のいい少人数グループ重視」の時代へ 書評「Grouped」【湯川】



 ソーシャル広告という言葉は比較的新しい言葉。なのでいろいろな定義で使われることがあるが、シリコンバレーでは次のような定義が定着しつつあるように思う。それは「親しい友人たちの輪の中に広告メッセージを投下し、それを拡散する仕組みまで提供する広告」という定義だ。(関連記事:ソーシャル広告とは 米で定着しつつあるソーシャルアドの定義【湯川】



 さてこうしたソーシャル広告、実は日本が最先端を走っている。ソーシャル広告を載せるためのプラットフォームとしてはFacebookが世界で最も広く普及してはいるのだが、Facebookは新しい広告の形を追求するよりもユーザー数を伸ばすことや活性化させることに力を入れてきた。一方でミクシィは早くからソーシャル広告の新しい形を模索してきた。なので日本が世界に先駆けてソーシャル広告のフロンティアに飛び出したわけだ。(関連記事:ソーシャル広告はミクシィが完成させFacebookが普及させる【湯川】



 そのソーシャル広告の仕掛け人として僕が注目するのが、世界でインタラクティブ広告の賞を総なめしているクリエイティブ集団バスキュール。今回の記事ではバスキュール(及びバスキュール号)が過去に仕掛けたmixi XmasとNikeiDいった2つの施策を詳しく研究し直すことで、これからのソーシャル広告の形を占ってみたい。

仲のいい友だちだからこそベルを鳴らしたい





 バスキュールが手がけて大成功させたソーシャル広告にmixiクリスマスがある。2009年にミクシィがmixiアプリの仕組みをスタートさせたのに合わせてバスキュールが作ったアプリで、mixi Xmasの名前の通りその年の11月28日に始まり12月25日に終わる期間限定アプリだ。昨年12月で3回目になる。







 アプリをインストールすれば、クリスマスの靴下とベルが表示される。1日1回、自分と友人のベルを押すことができ、押すたびに靴下が輝きを増し賑やかになっていったり、押された回数によってプレゼントがもらえる仕組みになっている。友達がプレゼントをもらえるようにベルを押したい、という本当に仲のいい友人同士だから発生する手軽に楽しめるコミュニケーションの形だ。相手がどこのだれだか分からないメンバーで構成されている匿名コミュニティでは、こうしたコミュニケーションは発生しないだろう。業界用語で言うところの、リアル・ソーシャルグラフが存在するからこそ成り立つわけだ。

TECH WAVE

トピックスRSS

ランキング