エルニーニョ現象発生に近づく

tenki.jp / 2014年6月10日 14時31分

気象庁は10日、「5月は平常の状態だが、エルニーニョ現象の発生に近づいた。この夏は、5年ぶりにエルニーニョ現象が発生し、秋にかけて続く可能性が高い。」とエルニーニョ監視速報で発表しました。また、アメリカの海洋大気庁は5日、エルニーニョ現象の発生確率を夏は70%、秋冬は80%に達すると発表しています。エルニーニョ現象が発生すると、日本付近では、太平洋高気圧の張り出しが弱くなるため、梅雨明けが遅くなる傾向があります。


1981年~2010年エルニーニョ現象が発生した夏 梅雨明けが遅い傾向

気象庁は、10日、エルニーニョ監視速報を発表しました。
それによりますと、5月の実況では、太平洋赤道域の状況は平常の状態を示していますが、
5月の平均海面水温が、基準値を0.6度上回り、エルニーニョ現象の発生に近づいたとしています。
*平均海面水温の基準値との差が、前後2か月を含めた5か月の平均が0.5度以上だと、
気象庁は「エルニーニョ現象が発生した」と発表します。
さらに、この夏は、5年ぶりにエルニーニョ現象が発生し、秋にかけて続く可能性が高いという
見通しも発表しました。

【エルニーニョ現象とは】
太平洋赤道域の日付変更線付近から南米のペルー沿岸にかけての海面水温が
平年より高くなり、その状態が1年程度続く現象です。
エルニーニョ現象が発生すると、
太平洋赤道域の東部の海面水温が上昇する一方で、
太平洋熱帯域の西部では海面水温が低下して対流活動が不活発になります。
このため、太平洋高気圧の日本付近への張り出しが弱くなり、
日本の気象にも大きな影響を及ぼします。
日本の夏の天候は梅雨明けが遅くなったり、
低温、多雨、日照不足になる傾向があるのです。

そこで、実際、1981年から2010年にエルニーニョ現象が発生した夏について、
梅雨明けの傾向を調べたのが、上のグラフです。
この間、エルニーニョ現象が発生した夏は、8回ありました。
その年の梅雨明けの時期を、平年と比べると…
全国的に『梅雨明けが遅い』傾向で、
特に、北陸や四国、九州南部、奄美、沖縄では
『梅雨明けが遅い』傾向が顕著に見られます。
ただし、関東甲信地方では、あまり遅くなる傾向はみられません。


◆エルニーニョ現象発生の発表と定義

「エルニーニョ監視速報」では、
エルニーニョ監視海域の海面水温が5か月間平均して基準値より0.5℃以上高くなった場合に、
速報として「エルニーニョ現象が発生」と発表します。
ただし、「エルニーニョ現象」の定義は、
エルニーニョ監視海域の海面水温の基準値との差の5か月移動平均値が
6か月以上続けて+0.5℃以上であるため、確定するのは半年後になります。
エルニーニョ現象やラニーニャ現象は、
日本の天候に大きく影響するとみられることから、
気象庁は熱帯域の海洋変動を監視し、毎月1回、10日頃にその状況を発表しています。


◆エルニーニョ現象確率が高い アメリカ海洋大気庁も発表

エルニーニョ現象の発生を予測しているのは、日本の気象庁だけではありません。
アメリカの海洋大気庁は、5日、エルニーニョ現象の発生確率を
夏は70%、秋冬は80%に達すると発表しました。
アメリカの機関でも、エルニーニョ現象の発生確率が高いと予想しています。

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