“コメ不足”の余波が米菓メーカーにも 膨らむコスト 一部商品を値上げ《新潟》

TeNYテレビ新潟

米どころ新潟といえばせんべいなどの米菓が有名です。実はここにもコメ不足の影響が。商品の値上げに踏み切った米菓メーカーを取材しました。

数々の人気商品を生み出してきた長岡市の米菓メーカー・岩塚製菓です。

9月、定番「田舎のおかき」など一部の商品について最大15パーセントの値上げに踏み切りました。

岩塚製菓　 ソーシャルコミュニケーション室　中静幸徳室長

「やはり仕入れ価格が高騰しているというところとエネルギー価格の上昇というところの中ではやはり一部の商品の値上げを実施せざるを得ない」

背景にあるのはコメの価格高騰です。

JA全農にいがたによると去年の猛暑による不作やインバウンド需要の拡大により品薄状態に。

生産費の上昇も加わり市場価格を押し上げているといいます。

国産米100％にこだわり、主食用のコメと同品質の加工用米を使っている岩塚製菓。コメの仕入れ価格は前年比から1割増えました。

輸送費など生産にかかるコストが膨らむ中、これまでの価格を維持するのは困難だったといいます。

岩塚製菓　ソーシャルコミュニケーション室　中静幸徳室長

「米菓は比較的年齢層が高い方に、お買い求めいただいてるため価格については結構慎重に考えていかないといけない部分がありますが、今の状況を考えますと、値上げせざるを得ない」

値上げに踏み切るメーカーは岩塚製菓だけではありません。

新潟市の亀田製菓も「亀田のうす焼」シリーズなど17品目を10月1日から値上げすると発表しました。

原材料となるコメの価格や物流費の高騰などが要因だとしています。

岩塚製菓の担当者はコメの仕入れ価格にも響くことから新米の出来を気にかけています。

岩塚製菓　ソーシャルコミュニケーション室　中静幸徳室長

「お米の出来・不出来というところは我々の業界も影響を受けますので、ことしの収穫については注視をしているという状況です」

間もなく迎える実りの秋。

ことしは例年以上に熱い視線が新米に注がれています。

この記事の動画はこちらから再生できます