河村勇輝は過大評価なのか? 身長172cmに魅力と課題 「過熱ぶりが成績を上回るかも」海外指摘
THE ANSWER / 2024年12月12日 6時13分
■グリズリーズで日々奮闘中
米プロバスケットボールのグリズリーズと2ウェイ契約を結ぶ河村勇輝は、NBAとGリーグでともにアピールを続けている。既に地元ファンの人気は高く、活躍を期待する声も日米で上がっているが、海外メディアは河村の可能性をどう見ているのか。リトアニアの専門メディア「バスケットニュース」は、172センチという身長が「彼の魅力であると同時に大きな課題も浮き彫りにしている」と伝えている。
同メディアは「ユウキ・カワムラ:またもやNBAの過大評価の事例になるか?」との見出しで記事を掲載した。河村は現時点のNBAで最も身長が低いが、スピードやテクニックで光るものも見せ、Gリーグでは11月30日(日本時間12月1日)の敵地スクアドロン戦で15得点11アシストの「ダブルダブル」をマーク。ただ、NBAでは出場時間を得るのも容易くない状況だ。
記事では「ユウキ・カワムラは過大評価されている可能性がある。コート上での控えめなパフォーマンス、フィジカルの限界、NBAでまだ通用しないプレー、ジャ・モラントの影に隠れていることなどが、彼がプレータイムを得るのに苦労している理由だ」と厳しい意見が掲載されている。
ブロニー・ジェームズ、タナシス・アデトクンボ、ベン・シモンズらNBAでは思ったように活躍できていない選手がいることを紹介したうえで、河村についても「彼の可能性はエキサイティングだが、これまでのところ、(評判の)過熱ぶりの方がNBAでの成績を上回っているかもしれない」としている。
日本人としては4人目のNBAプレーヤーとなったが、ここまで13試合平均で3.1分の出場、1.1得点(FG26.7%、3PT18.2%)、0.2リバウンド、0.5アシストに留まっていることから「彼のコート上での貢献度はまだ低い」とされている。人気については「このような数字にかかわらず、ファンは彼に夢中だ。彼がコートに足を踏み入れるたびに、大きな歓声や拍手が沸き起こる」と表現されている。
河村の課題については「リーグではサイズ、ウィングスパン、フィジカルが優先され、平均身長は6フィート7インチ(200センチ)前後で推移している。つまり、NBAで十分なプレータイムを得られないのは、身体的な制約が大きな理由なのだ」とやはりサイズの差を埋めることであるとされている。
一方で「速さと試合を作る能力」は特筆するべき能力があると見ている。2023年のFIBAワールドカップ、パリ五輪などの国際大会、Bリーグでの活躍も認められているが「しかし、日本やFIBAでの活躍が必ずしもNBAでの成功につながるとは限らず、特にユーロリーグやGリーグのようなレベルの高いリーグで経験を積まなければ、NBAでの成功は望めないというのが懐疑的な見方だ」と記事では記されている。
こうした厳しい意見を記してはいるものの、同メディアは「ローテーションプレーヤーになるにせよ、そのエネルギーとカリスマ性でファンに愛され続けるにせよ、カワムラはすでにインパクトを残している」とバスケの本場で存在感は放っていると注目。「もう少しプレー時間が増えれば、大舞台で何本ものスリーを決めたり、派手なノールックアシストを決めたりする姿が見られるかもしれない」と今後に期待を残している。(THE ANSWER編集部)
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