大谷との対戦は「幸運であり不幸でもある」 爆速打浴びた右腕が“いたちごっこ”で感じた適応力
THE ANSWER / 2024年12月14日 16時33分
■「一度打ち取ったら、次は絶対に打ってくる」
米大リーグ・ドジャースの大谷翔平投手は今季、史上初の「50本塁打&50盗塁」を達成し、満票でナ・リーグMVPに輝いた。この歴史的なシーズンで、大谷を打席に迎える投手は一体どんな気分だったのか。ドジャースとの地区シリーズでも先発したパドレスのマイケル・キング投手が「彼には打たれる」と諦め気味に振り返っている。
キングは今季13勝9敗、防御率2.95と活躍した右腕。米国で「ピッチング・ニンジャ」として活動する投球分析家のロブ・フリードマン氏のXに公開された動画で、大谷との対戦を「いい挑戦だ」と表現した。「最高の中の最高の選手と対戦し、願わくば圧倒したい」というキング。簡単には打ち取れない大谷のような打者との対決は「幸運でもあり、不幸でもある」という。
キングは打者との対戦を「いたちごっこのようなもの」ととらえている。相手を上回ろうと、お互いに工夫を続けていく。その上で大谷を「一度打ちとったら、次は絶対に打ってくるタイプの打者だ」と分析している。
例に挙げるのは、6月5日(同6日)にパイレーツのポール・スキーンズ投手が大谷と対戦した場面だ。初回は100マイル(約160.1キロ)超の速球を連発し空振り三振に仕留めたが「次の打席では速球でホームランを打たれた。「オオタニはとても優れた適応力がある。そして明らかに信じられないパワーがあり、驚くべき運動神経を持っている。打席では本当にタフだ」。キングも大きな衝撃を受けたという。
その上での攻略法は「4分割したゾーンのすべてにコントロールできなければならない。特定のエリアに留まってはいけないんだ。そのエリアに様々な球種を投げたとしても、彼には打たれる」。その例として振り返るのは、9月24日(同25日)の自身の対戦だ。
「スカウティングレポートでは、彼に対しては内角を攻めないといけないとなっていた。僕は最初の投球で内角高めにフォーシームを投げた。狙った通りの内角高めさ。それなのに彼は右翼線に時速110マイルで打ち抜いたんだ」
初回の打席、キングは初球を大谷に打球速度110.4マイル(約177.7キロ)の右翼線二塁打とされた。「スカウティングレポートは内角を攻めろってなっているのに、彼は1球目に見た内角の球をかっ飛ばしてしまったんだ。だから、彼の狙いを外さないといけないし、全ての球種を狙った通りに投げきらないといけない」。まさに信じられないという様子で当時を振り返っていた。(THE ANSWER編集部)
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