我々の遺伝子の中に「謎の種族」の情報が!? 学者も動揺したDNAの解析結果とは?

TOCANA / 2013年11月28日 11時49分

 私たち人類の祖先は、どうやらさまざまな種と交わりながら暮らしていたようだ。最先端の遺伝学が明らかにした驚愕の事実とは――。

 今月19日、英国の科学誌ネイチャーが同誌のウェブサイト「nature」で報じたところによると、18日に開かれたロンドン王立協会(世界最古の科学学会)の会合において、古代人類であるネアンデルタール人とデニソワ人のゲノム(遺伝子情報)が発表された。


■デニソワ人とは?


 まず、デニソワ人とは、シベリアのアルタイ山脈の洞窟で2008年に化石として発見された古代人類だ。彼らは、5万年から3万年前に生きていた、私たち現生人類やネアンデルタール人と共通の祖先を持つと考えられる存在だ。

 このデニソワ人とネアンデルタール人、そして私たち現生人類の祖先は、3万年以上前に地球上で同時に活動していた時期があり、遺伝子検査の結果、これらの種が互いに交配していたという事実が2010年に明らかになっている。

 現生人類の遺伝子のうち、その約2%がネアンデルタール人から受け継いだものであるという。パプア・ニューギニア人やオーストラリアのアボリジニなど、オセアニアに住む人に限って言えば、彼らの遺伝子のうち4%が、デニソワ人から受け継いだと考えられるそうだ。このような交配は、現生人類の遺伝的多様性に結びついているという。

 これだけでも当時はかなり革命的な発見として、世界に衝撃を与えたニュースであったわけだが、今回ネアンデルタール人とデニソワ人の遺伝子の全体像が判明したことによって、さらに衝撃的な事実が明るみになったのだという。


■衝撃的な事実とは?

 なんと、異種交配が進んでいたのは、現生人類とネアンデルタール人、そしてデニソワ人のみにあらず、もう1種謎の古代人類が含まれていたというのだ。この事実が発表されるやいなや会場内には驚きと憶測の声が飛び交い、動揺が走ったのだという。

 会合への出席者の一人で、ロンドン自然史博物館の古人類学者であるクリス・ストリンガー氏は、「正直、見当すらつきません」としながらも、「ホモ・ハイデルベルゲンシスに近い種だったのではないでしょうか。50万年前にアフリカを出て、後にヨーロッパではネアンデルタール人に取って代わられた。おそらくアジアにもいたのでしょう」と予想している。

 同じく会合に出席していたユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンの進化遺伝学者、マーク・トーマス氏は、「これはまるで『ロード・オブ・ザ・リング』の世界を見ているようなものです。太古の昔には、さまざまな種類の人類が共存していた時期があったのです」と表現しているが、いったい種族を越えたコミュニケーションとはどのようなものだったのだろうか、興味は尽きない。
(文=スポンジ保父)

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