ラブジョイ彗星の接近は、不吉な出来事の予兆!? 彗星を巡るあれこれ

TOCANA / 2013年12月23日 21時45分

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 最近、近所のコンビニで会計を済した際に、レジ脇に「アイソン彗星を観測しよう!」と書かれたポップが貼られ、星図や望遠鏡などの彗星観測グッズが売られているのに気づいたときは「最近のコンビニはなんでも商売にしたがるのだな......」と驚いた。

 天文系のイベント・グッズのコンビニ販売は、2012年の金環日食でも目立っていたが、今回のアイソン彗星の場合は「満月と同じぐらい明るく見える」という予測があっただけに、突然の消滅はガッカリ感が募るニュースとして記憶に残りそうだ。


■彗星の種類

 そもそも、彗星とはなんなのか。教科書的に説明すれば、これは太陽を焦点のひとつとして、太陽系を周期的にまわっている天体のひとつだ。かの「BUMP OF CHICKEN」によるヒットソング「天体観測」で歌われる「箒星(ほうきぼし)」も彗星のことで、「核」と呼ばれる本体から、太陽に近づくについれて放出が大きくなっていくガスや塵が箒のように観測されることからこの名がつけられた。また、彗星の中でもイギリスの天文学者、エドモンド・ハレーの名を冠した「ハレー彗星」(約76年に一度地球に太陽に接近し見頃となる)の存在は有名だろう。


■彗星は、世界を滅亡させる?

 しかし、夜空に浮かぶ奇妙な形をした彗星の光は、美しい天文ショーとしてばかり有名になったわけではない。特に、ハレー彗星に関しては1910年に太陽に接近した歳の珍事はよく知られているだろう。当時、「彗星の核から放出されるガスには有毒物質が含まれており、その有毒ガスが地球の大気中に混じることで地球上のあらゆる生命が絶滅するのではないか」という噂が広まっていた。このことからタイヤのチューブを買い求め、その内部の空気を吸って難を逃れようとする人や、世界の滅亡を悲観して自殺する者もいたと言う。

■彗星は、不吉な出来事の予兆?

 1910年のハレー彗星のエピソード以外にも、古来より彗星は不吉な出来事の予兆として考えられてきた。なかでも16世紀前半のドイツにおける事例は興味深い。フィリップ・メランヒトンは1531年に観測されたハレー彗星を「世界の終末の予兆である」と考えていた。世界史を勉強していた人のなかには、メランヒトンの名前にピンとくる人もいるだろう。彼は宗教改革の中心人物マルティン・ルターの右腕として活躍した人文主義者・神学者である。

 一般的には宗教改革者たちは、ローマ教会の腐敗に対する憤りから改革を目指した「正義漢」として理解されていると思う。だから、メランヒトンが彗星の出現から怪しげな予言をおこなったのは、ちょっと意外に思われるかもしれない。

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