日本アート界にはびこる権力闘争、不正審査! 約350年前から続くアーティストサロンの黒歴史が残した功績とは?

tocana / 2014年1月8日 19時0分

 今回は趣向を変えて、画家の話ではなく団体展の話をしてみよう。まずは、アート界を風刺したこの漫画を読んでほしい。

【小暮満寿雄の風刺漫画はコチラ→http://tocana.jp/2014/01/post_3473.html】


■日本アート界の闇と現実

 昨年秋口、公益社団法人日展が主催する「日本美術展覧会」(以下、日展)の公募において、入選を有力会派に割り振る不正審査があったというニュースがあった。日展といえば、言わずと知れた日本で最も権威のある美術団体で、そんな立派な団体に不正審査があるのはけしからんという話である。

 しかしながら、とかく世間は芸術家に清貧を期待する傾向があるが、不正審査は昔から公然とあった話。不謹慎を言わせてもらえば、なぜ、今さら記事になるのか、そちらの方が不思議なのだが、美術団体に好意を持たぬ誰かが秋口の展覧会の開催に合わせてリークしたのだろう。
 日展の場合(多くの公募展も同様)、出品料1万円を払えば誰でも応募できるというシステムで、問題になった書道部門も10000点強もの応募があった。それを単純計算すると、出品料の収益は単純計算で約1億300万ほどになる。これを多いと見るかどうかだが、年収500万円の人を10人雇うと、1年で消えてしまう金額だ(年収以外にかかる経費500万×2として、単純計算で1人1,000万円で計算)。

 また、ピカソ1点買えば消えてしまう金額だ。

 日本最大画壇の規模を考えたら、そのくらいの収益をどこかで上げないと運営は難しいということになる。ちなみに運搬する時の、搬入の指定業者。これも団体展の収益のひとつである。

 アート界も、政治や企業と同様に、お金と出世が絡んでいるわけなのだが、実は良くも悪くもそこに団体展の存在価値があるのである。

 こうした会派は、ある意味で相撲部屋に例えられよう。

 お相撲さんも相撲協会と相撲部屋がなかったら、タダの大きくて力が強いだけの大飯食らいである。相撲をしないと食べていけない力持ちさんたちを丸抱えで面倒を見て、番付という権威づけをする世界が大相撲というわけだ。

 画壇もそれと一緒で、画家という社会的に食えなくて、何をやってるかわからない人々に権威というお墨つきを与え、その中で仕事が回ってくるようにするわけだ。

 しかし、相撲と違うのは、誰が見ても勝ち負けがハッキリしているスポーツではなく、善し悪しの見極めが難しい美術であるということ。だからこそ「○○展会員」というお墨付きがあった方が、弟子も取ることができるし、世間体というのも満足させることができるわけだ。

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