4.5リットルの血液で作った彫刻!! 英・芸術家マーク・クインの“人体材料“アート 

tocana / 2014年1月20日 15時0分

 彫刻、それはただの物体の塊を芸術に昇華させる手法です。

【画像はコチラ→http://tocana.jp/2014/01/post_3526.html】

 西洋の伝統的な彫刻、たとえばミケランジェロの「ダビデ像」は、ただの大理石から人間の理想の肉体美を克明に刻みました。また東洋、日本の仏像などはただの材木から姿無き神仏の慈悲や威光を示すように、その姿を神々しく美しく刻みだしました。

 彫刻という立体であるがゆえの存在感から、普段芸術に馴染みの無い人でも思わず足を止めて見入ってしまうこともあるのではないでしょうか。そんな人々を魅了する彫刻という芸術ですが、現代アートの世界で、今までの常識を覆す驚くべき彫刻を作り上げるアーティストがいると露・ニュースサイト「Фактрум」で紹介されました。

 そのアーティストの名は「マーク・クイン」。1964年にイギリス、ロンドンで生まれケンブリッジ大学で美術史を学ぶとともに、1984年頃から彫刻家として活動を始めました。

 生命の存続や死、人間の肉体といったものを表現のテーマにするマーク・クインの作品。伝統的な大理石を用いながら、実在の人物をモデルとし、「アザラシ肢症の妊婦(特徴的な四肢の長骨がない、または短く、手または足が直接胴体についている)」や「妊娠した男性」などこれまで彫刻にされることのなかった生々しい人間の肉体を作り出すことで知られています。

 そんな彼の作る彫刻の中でも一際異彩を放つものがあります。

 1991年に彼の発表した自らの顔がモチーフの「self」という作品。マーク・クインの代表作といわれ彼の存在を世に知らしめたこの彫刻、何と、彼自身の血液で出来ているというのです。

 彼はこの作品を作り上げるため5カ月に渡り自らの血を採決しました。その量は何と約4.5リットル。それを型に入れ冷凍することによりこの作品は作られたといいます。人間の血液の量は一般的に体重の13分の1といわれていますから、おおよそ60キロの人間1人分の血液が凝縮されています。
 この作品のほかにも「血液を材料に作られた花瓶」や、「溶かした胎盤を材料にして息子の顔の型を取った作品」もあるのだとか。

 彫刻の伝統を覆すマーク・クインの作品。自らの表現のために血を流す、アーティストの宿業を表したかのようなこの作品は正に文字通り作者の血と汗の結晶といえるのではないでしょうか。
(文=石井洋平)

tocana

トピックスRSS

ランキング