驚異のプラシーボ効果! “失敗手術“でもみるみる回復する実験結果に医学界も驚き

TOCANA / 2014年2月16日 14時30分


■偽手術に揺れる保険会社とこれから

 カルメス博士の発見は思わぬところへ飛び火する。ここで黙っていないのは保険会社である。プラシーボ効果で十分に効果が出ると分かってからというもの、椎体形成術に対してかかる費用の支払いを渋るということがおき始めているのだ。数千ドルの費用が、結果のみを考えれば不要なものであるとなれば、保険会社の考えるところも分からなくはない。また、プラシーボよりも有効でないと分かった外科的処置はこれだけにとどまらない。フィンランドで発表された研究によれば、世界の最も一般的な整形外科の手術の一つである、膝関節半月板切除術でさえも、「ダミー手術」のプラシーボ効果に及ばないというのだ。日本に比べると遥かに複雑で厳しいと言われているアメリカの保険制度、こういう倫理的な問題の解決にはしばらく時間がかかりそうだ。

 まだまだ、プラシーボ効果に関しては分かっていないことが多くあるのも事実である。どのように作用しているか、効果が効く人効かない人の差異は何なのか。遺伝との関係性など、あげればきりがない。しかし、少なくとも今、プラシーボ効果を、新薬と治療を開発するための統計ツールとして見るのではなく、その効果を高く評価し、メカニズムの解明に乗り出している。それが分かるにつれ、プラシーボの力を利用し、我々の自然治癒力を最大限に活かすことができるようになるだろう。
(アナザー茂)

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