車のトランクに20年前の死体!? 車上荒らしの犯人も開けて驚愕、被害者の正体は...?

tocana / 2014年3月5日 11時0分

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 車上ねらい――。車上荒らしとも言いますが、車が破壊されたり、大事なものが盗まれたりする、とてもひどい犯罪です。そのような犯罪には絶対に遭いたくないものですが、そのためには日頃から防犯対策をしっかりしなければなりません。そこで、非常に参考にしづらいですが、犯人を心理的に追い詰め、被害を少なく留めたであろう稀有な例が、2月26日付の「Mirror」にて報じられましたので、ご紹介します。

 現場は、イギリスのリヴァプール。スタンレー公園において教育関係の行事が開催されるということで、参加者が付近に車を止めておいたところ、車上ねらいが起きてしまいました。助手席のガラスが割られ、バッグなどを盗まれてしまったのですが、それでも、被害者のディーン・パットンさんは落胆しきってはいないようです、なぜでしょうか。
 
 「確かに盗みにあったことにはとてもがっかりしたけれど、犯人が車のトランクを開けて、さぞかし怯えただろうことを思うと、自然と笑みがこぼれてしまうんだよ。」と、取材に応じたパットンさんは笑って語ったそうです。そう、実は車のトランクには、ボグボディー(bog body)と呼ばれるミイラのレプリカが入っていたのです!


■泥炭地で発掘されたミイラ状の遺体 ボグボディ

 ボグボディーとは、泥炭沼の中で作られる天然のミイラです。泥炭とは、低気温地域の沼地で形成される泥状の炭で、スコッチウィスキーの製造にも使われています。泥炭の中は酸素が少なく、また、生育しているミズゴケが生成するフミン酸によって酸度が高いため、有機物を分解するバクテリアの活動を抑える環境となっています。そのため、死体が腐敗する前に泥炭の中に埋もれた場合、組織の腐食が進まず、皮膚などの軟組織が死後直後に近い形で残されるわけです。

 今回は1980年代に見つかった、鉄器時代のミイラのレプリカを、車に乗せていたということです。画像のような形で20年前の遺体が残るとは...。これだけでも驚きですね。

 でもなぜそんなものを持っているの...? そう思った方も多いことと思いますが、何を隠そう、パットンさんは考古学や文化遺産等を通じて社会啓発をする会社の創設者で、その日も市の博物館で展示を行っていました。そして終了後にそのまま行事に参加していたため、展示品であるそのレプリカも車のトランクに乗せていたのでした。「頭もあったし、犯人にとっては悪夢のような光景だったろうね」

 しかしそのおかげか、そのボグボディー下にあった、非常に高価な人工遺物は盗難を免れました。バッグと一緒に、いくつかの貴重な人工遺物が盗まれてしまったものの、大半はレプリカで、最悪の事態には至らなかったようです。

 パットンさんは盗まれた物が破棄されてしまわないか心配するとともに、犯人に盗品を戻すように呼びかけています。もし返してくれるのであれば、犯人には1カ月間考古学者として働いてもらい、まっとうな道を歩む手助けになるような職業訓練をしてあげたいということでした。このような温かい対応に、「犯人じゃないけど、働いてみたい!」という声もあるようです。
(文=杉田彬)

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