【最新研究】人類の「脱アフリカ」は定説より早かった!? 現代人は13万年前にヨーロッパに到着していた

tocana / 2014年5月13日 10時0分

 現人類の起源はアフリカで、20万年前に進化したと今まで言われてきた。そして科学者は、現代人類の「脱アフリカ」は4万年前から7万年前だと考えていた。しかしアラビアの砂漠で最近発見された石器は、少なくとも10万年前には現人類の地球横断が始まっていたことを示唆している。


■人類の「脱アフリカ」は13万年前

 これに関する最も新しい研究は、ハーベティ教授とテュービンゲン大学考古学科学研究所のチーム、そして人類進化/古環境のゼンケンベルグ・センターのチームが、イタリアのフェラーラ大学、フランスの国立自然史博物館のメンバーと共同で行い発表したものである。

 テュービンゲン大学のカテリナ・ハーベティ教授の最近の研究では、第一の「脱アフリカ」は13万年前でヨーロッパへ向かい、第二の「脱アフリカ」は5万年前でユーラシア大陸北部に向かったということが分かった。さらに、以前は移住は1回のみと考えられていたが、この研究により移住の波は数度あったことも判明した。

 人間の側頭骨は、現代人の人口の歴史を頭蓋骨の他の部分よりもよく反映する。そこで研究チームは、如何に人間がヨーロッパに移住したかを知るため、頭蓋骨の形状を分析した。科学者たちは可能性のある移住ルートや遺伝データおよび頭蓋の形を考慮し、従来とは異なる分散の説を試した。その結果、彼らは以前考えられていたよりも早く、アフリカからの移住が始まったことを発見した。

 研究者は、この新しい出アフリカ説は遺伝と頭蓋形状データの両方にぴったり合うと話す。初めの分散はインド洋の縁に沿って早くも13万年前(青矢印)に起こり、それにユーラシア(赤矢印)に向かう第二の分散が続いた。
「解剖学的な頭蓋比較と遺伝データの証拠の両方が、人類の分散が複数あったことを示している」とハーバティ教授は話す。

「たとえば、オーストラリアの原住民であるパプア人とメラネシア人は、南ルートに沿った初期の移住後に分離したことが頭蓋骨より分かる」と最初の研究の著者であり、テュービンゲン・チームのメンバーであるヒューゴ・レイエス・センテーノは言う。

 頭蓋の中にある印は、研究者がどのように現代人類がアフリカを去ったかの動きを追跡したかを示す。遺伝子配列データに加え、頭蓋形状の情報が現代人の移動のパターンを推論するために使用される。


■"人類の旅"の詳細はもうすぐ判明

 ヒューゴ・レイエス・センテーノ氏は、アジアの人々は約5万年前アフリカから北ユーラシアへの移動したグループの子孫と見られると付け加える。研究者は、遺伝学の継続的な調査および進歩によって、アフリカからの人類が拡散した様子を更に詳細に追跡できると約束している。

 13万5千年前から7万5千年前の間に起こった東アフリカのひどい干ばつが大規模な人類の移住、あるいは人口発展に影響したと推測される。今日の非アフリカ人の最初の祖先は、早ければ13万年前にアラビア半島を経る南ルートを通った。その後、彼らはアラビア半島沿岸からオーストラリア、そして 西太平洋地域に続いた。これらの地域は、考古学者と人類学者が十分に調査していない広大な地域である。従って、この地域において調査を行うことで、彼らの発見が今後裏付けされていくであろう。

 考古学において、時代の特定は容易ではない。ましてや今回の発見のように人類の遺伝的な要素からくる証拠と発見された石器の時代に矛盾がある場合はなおのことだ。今後、石器の時代を特定するテクノロジーと人間の遺伝子研究がますます進歩し、この2点から人類の起源がつぶさに分かる時代が遠からず来るだろう。
(文=美加リッター)

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