訓練で愛情深い人間になれる!? SF映画『ブレードランナー』の装置が現実に!

tocana / 2014年6月13日 14時0分

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 古今東西の物語が、生まれながらに慈悲深い人間と、人を人とも思わない残虐非道な悪漢を共に描いている。運命論者がいうように、持って生まれた性格を変えることはできないのだろうか? この度、ブラジルから届いた研究報告は他人との共感を司る脳の部位を発見しただけでなく、なんと共感能力そのものを向上させることができるのだと主張している。

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■『ブレードランナー』が現実に!

 ブラジル、リオデジャネイロの研究チームによれば複合スキャナー機器と感情フィードバック技術を用いて、被験者に愛情と優しさの感情を意識させ、さらにその感情を自ら育ませることができたという。

 これまでの研究では特定の感情に関係する脳の部位が存在することを見出すにとどまっていたが、今回の研究で初めて脳全体をスキャンして、共感能力を司る部分を特定したのだ。

 フィリップ・K・ディックのSF小説『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』を原作にした1982年の映画『ブレードランナー』(監督:リドリー・スコット)でも、他人に向けられた愛情や優しさを測定する同じような装置が登場している。

 物語の中でこの装置は「フォークト・カンプフ」と呼ばれ、相手に使うことによって人間なのかアンドロイドなのかを見分けることができる。具体的には、相手を怒らせたり動揺させるような質問をした際に現れる発汗や体温上昇、目の動きなどを検知する機器で、アンドロイドには感情移入能力がないためこれらの質問には肉体的には反応しないことに基づいた判断がこの機器を通して行われるのだ。SFの世界にだけしかなかった装置が、今回現実のものになったというわけである。


■人と共感した体験は思い出す度に強まる

 研究では、人間の共感能力を司る部位を探し当てるために、25人の被験者に感情に働きかける質問をしながら脳をスキャンした。

 それぞれの被験者はこれまでの人生の中で他人との共感を引き起こした印象的な思い出を問われ、各々の記憶を呼び覚ましたという。

 そして、ジョージ・モル教授はこれらの被験者たちの感情が及ぼす脳活動のパターンをコンピュータを使って特定した。

 このテスト通じて、それぞれの被験者たちはスキャンした映像の上に脳の活動を示すぼやけたイメージを見せていたが、共感した体験の感情を保持してコントロールすることにうまく成功すればするほど、スキャン映像のイメージは明瞭になったということだ。

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