原料はカニの目玉、処女のワックス...!? かなりアブない17世紀の家庭医学

tocana / 2014年8月4日 8時0分

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 イギリスのケンブリッジ大学で展示中の17世紀の家庭医学本25冊が、7月17日付の「Daily Mail」で紹介されている。これがかなり奇妙奇天烈な内容で、果たして本当に効果があったのかは謎である。

【画像は、コチラ→http://tocana.jp/2014/08/post_4561.html】

■治療のほとんどが民間療法だった17世紀

 イギリスの国民健康保険制度が出来るずっと前には、人々は病気に罹ったら、自分で作った薬を飲むしか方法はなかったという。例えば400年前のイギリスでは、腎臓結石には鳩の足を白ワインに入れて沸騰させたものを飲み、膀胱の病気が有る人はワイン、ニンニク、カニの目、そして牡鹿の陰茎の粉を混ぜた薬を作って飲んだと言う。また、爪が抜け落ちた人には、爪が伸びるのを助ける為に卵の白身を塗るように勧められた。他にも、「処女のワックス2オンス」と「豚のラード2オンス」を使うリップクリームの奇怪な製法が載っている。「処女のワックス」とは何か? 誰もが疑問に思うが不明である。

 この17世紀の家庭医学のコレクションには、皇族とも働いた有名な自然哲学者であるサー・K・ディグビーの薬の作り方も記載されている。彼は、木は木星の領域下にあるのでナッツは治療に有効だという主張を持っていた。また、1652年に出版された『The English Physician』の著者であるニコラス・カルペパー氏は、喀血を止める為には栗が良いとアドバイスしている。


■料理の他に薬も作っていた17世紀の主婦

 セント・ジョンズ・カレッジの図書館司書実習生のシャーロット・ホア氏は、この家庭医学本のコレクションの展示は17世紀時代の台所への「かけがえのない入口」であると話す。ホア氏はまた、「この展示によって、歴史的に軽視されてきた部分に幾らかの光りが当たって欲しいと願っています」と語り、「17世紀の主婦は、ハーブでの薬をどうやって作るかの基本的な知識を持っている事を期待されていました。近世の時代に、家庭がこんなに大胆な場所であった事にも惹かれています」と話す。

 この家庭医学本の目次には「Cancer (がん)」の文字も見えるが、17世紀に既にがんが知られていたのは驚きだ。果たしていかなる薬なのか読んでみたい。前述したように、かなり奇妙な治療薬も多いが、「古くなったワインを蘇らせる方法」、「膏薬や錠剤の作り方」、「色あせた麻を蘇らせる法」等、興味深い項目もある。しかし、これらの方法に従って薬や料理を作ると、多大な労力と時間がかかりそうだ。17世紀の主婦は皆、多くの知識と技術を兼ね備え、かつ労働を厭わない働き者の女性であったのだろうか。
(文=美加リッター)

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