まるでガラス細工! 海岸に漂着する謎の生物「カツオノカンムリ」が美しすぎる!

tocana / 2014年8月12日 7時0分

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 お盆には海に行く読者も多いと思うが、海は不思議な生き物に満ちている。米国西海岸のカリフォルニアのビーチには、学名「Velella velella」、日本名「カツオノカンムリ(鰹の冠)」と呼ばれる美しい海洋生物が打ち上げられ、ビーチを訪れる人々をうっとりさせている。カツオノカンムリとはクラゲの一種で鍋蓋状の形をし、青い部分と透き通った帆を持ち、風に乗って移動する。

 またこの「鰹の冠」という漢字名は、カツオと一緒に移動する事が多いのでその名前が付いたらしい。何も知らずにカツオノカンムリを見ると、その姿はまるでお洒落なガラスの文鎮にも見える。

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■クラゲとはかなり違う生物

 カツオノカンムリは分類学的にはクラゲに近く、刺胞動物門である。そのグループには約9,000種の水生無脊椎動物が含まれると言う。しかしそれは、カツオノカンムリがクラゲに似ているという事ではない。スタンフォード大学ホプキンス海洋研究所の海洋生態学・無脊椎動物学講師のジム・ワタナベ氏は、「彼らは哺乳類と鳥が共に脊椎動物なのと同じくらい、クラゲとは異なっています」とサンフランシスコの地元メディア「SFGate」の取材に対して語った。

 クラゲのように水中生活をする代わりにカツオノカンムリは、水表面上に生息する魚の卵や他の小さな海の生物等の食糧を捕まえる為の触手を使用している。カツオノカンムリは風が吹くところはどこでも、自分のヒレを帆の様に使って移動する。この為、カツオノカンムリは風によって動く船乗りと呼ばれる。また北カリフォルニアの海岸沿いにしばしば、カツオノカンムリの大群が浜辺に打ち寄せられるのは、その地域の強い風が影響していると思われる。

 ビーチを訪れた人々は、これらの美しい生き物の写真を撮って次々とソーシャルメディアに投稿する。カツオノカンムリは非常に美しいが、水から出て生き残ることはできない。

「もしカツオノカンムリを拾ったら、水に入れてそれの下側を見て下さい。そこにあるごく小さな管状のポリープと触手はこの生物の身体の一部です」ワタナベ氏は話す。「もしカツオノカンムリが顔を下にしていない場合は、水中で生きる事は出来ません。浜辺ですぐに乾いてしまいます」とワタナベ氏は取り扱いにも注意を促している。


■日本の海岸にも出没

「カツオノカンムリ」はカリフォルニアだけで見られるのではなく、日本でも夏にカツオノエボシやクラゲと共に暖流に乗って浜辺に打ち上げられると言う。今年の日本は台風の当たり年だが、台風の後などにはカツオノカンムリの大群が打ち上げられる事が多いらしいので、発見出来るかもしれない。ただし、刺されるとかなり痛いと言われているので、取扱いにはくれぐれもご注意を!
(文=美加リッター)

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