ニュースに出てくる“再逮捕“って何? ― 被疑者への精神的なダメージ

tocana / 2014年8月18日 13時0分

写真

 今年7月に岡山県倉敷市で発生した女児監禁事件で、岡山県警は監禁容疑ですでに逮捕・起訴されている藤原武被告(49)をわいせつ目的略取と、銃刀法違反などの目的で再逮捕した。藤原被告は、逮捕容疑を一部否認している。

 この事件に関して、刑事手続きや冤罪に詳しいライター・ごとうさとき氏に、"再逮捕"を中心にわかりやすく解説をお願いしてみた。


■ニュースで出てくる"再逮捕"とは?

「今回の事件では、監禁罪とわいせつ目的略取、それに銃刀法違反に問われていますが、それぞれ別の罪です。そのため、別々に逮捕できるんです。実際の手続きは、取調室で被疑者本人に逮捕状を見せるだけですね。その後、手続き上の関係で、再度写真撮影と指紋採取も行われますよ。再逮捕自体は、よくあることです」

――一度、逮捕されている時点で採取されているはずですが、再び行われるんですか?

「髪の毛が伸び、人相が変わっている可能性もありますからね。指紋は流石に変わらないでしょうから、やらなくてもいいとは思うのですが(苦笑)。やはり警察も"お役所"の一部ということでしょうか」

――ですが、手間を掛けてまで、同じ事件で数回逮捕を行うことに意味はあるんでしょうか?

「警察・検察にとっては、大いに意味があります。まず逮捕には、タイムリミットが存在します。逮捕状を執行した直後から、警察は48時間以内に検察へ被疑者の身柄を送検しなければなりません。そして、検察は送られてきた被疑者を起訴するか、不起訴にするか、あるいは引き続き勾留し、捜査を続行するか、いずれかの決断をしなければならないんです。

 もし、捜査を続行する場合は、裁判所の許可を得て、最長10日間、被疑者の身柄を勾留できます。またさらに捜査が不十分だった場合は、一度だけ勾留を延長できるんです。この場合も最長で10日間ですから、一度の逮捕と勾留で最長23日間、被疑者の身柄を拘束できるわけです。ただ逆に言えば、どんなに引き伸ばしても23日経てば、被疑者を釈放しなければいけないことになります。

 そこでさらに長期間取調べをしたい場合に、別の罪で再逮捕するという場合があるんです」


■警察が再逮捕するワケ

――捜査を続行するための手段として使われることもある、と。

「殺人事件や巨額詐欺事件のような、世間の注目を集める大事件の場合に起こりえますね。例えば、殺人事件の場合は『死体遺棄』で逮捕し、さらに『殺人』で再逮捕、という流れが多いです。ニュースで騒がれた被疑者が、1カ月以上、起訴もされずに取り調べを受けているのは、再逮捕で長期間取調べを受けている可能性が高いでしょう。

  • 前のページ
    • 1
    • 2
  • 次のページ
tocana

トピックスRSS

ランキング