クリエイターが言う「作風」って何なの? 映像作家・大月壮インタビュー

tocana / 2014年8月19日 19時0分

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 コマーシャルの世界では際立ったセンスでエッジの効いた映像を作る一方で、「バカ走り」のように、並の作家なら作品としての発表をためらうような(!?)バカかっこいい映像作品を生み出す大月壮とは一体、何者なのか――?

 前回は、大月壮氏の大ヒット作品『バカ走り』(大月壮/BARTS DVD)で表現された「人間が持つ普遍的なアホな魅力」について伺ったが、今回は大月氏が普段の仕事で撮影している映像作品について伺った。まずは、氏が監督を務めた日本のロックバンド・APOGEEのPVをご覧いただきたい。

【動画はコチラ→http://tocana.jp/2014/08/post_4624.html】

■関心があるのは社会の仕組み

――大月さんはお仕事ではAPOGEEのPVのようないキレイでカッコイイ、いかにもプロフェッナルという映像を作ってらっしゃいます。かたや、「バカ走り」のように、ともすると、おふざけ作品と勘違いされかねない映像も作られています。その振り幅が大きいと思うんですね。中心はどのあたりにあるんでしょうか?

大月 ないですよ。その時々でしかなくて。行き当たりばったりなんですよ。たまに同業の人で目的意識がはっきりしている人っているんですよね。そういう人と話すとホント背筋が伸びる思い。Chim↑Pomもそうなんですけれど、「覚悟が必要だ」って言ってたりして。僕、そういうの聞くとグサッっときちゃうんですよ。なんの覚悟もないから(笑)。「ヤバイもの作り続けていくぞ!」っていう気合いはあるんですけどね。その都度その都度に興味の対象があって、それに素直でいるだけなんですね。だから、APOGEEのPVを作ってた時には、あんな感じのユルいアニメーションが好きな時期だったんで、ああいう雰囲気になったわけです。その頃は、今よりも考えることが内面に籠っていましたね。朝起きると宇宙のことを考えてるような。

――そうなんですか?

大月 「よし、今日も俺は宇宙に存在している。さあ、何をしようか」みたいな(笑)。

――哲学的なスパイラル。

大月 哲学的というか、家の中で寝てたら視野が狭くなりすぎて宇宙と繋がっちゃったみたいなね。

――(笑)。

大月 社会を見ていないんですよ。社会をすっとばして宇宙を見ていた時期...。なんかこうお金、経済みたいな人間社会の仕組みとかそういうことをなにも考えずに、超根源たる仕組みである宇宙にいるような時期が、APOGEEのPVを作った頃です。

tocana

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