Wi-Fi電波を“聴く“! 難聴だからこそ気づいた「聴覚デバイス」の大いなる可能性とは?

tocana / 2014年11月25日 20時0分

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 Wi-Fiの電波を"聴く"ことができる補聴器が登場して注目を集めている。Wi-Fiを経由して音楽コンテンツを聴くということではなく、Wi-Fi電波の存在を聴覚で確かめられるツールだということだが、いったいどんな機器で、どんな用途で使われるものなのか......。なんとそこには聴覚機器の大いなる未来が広がっていた。

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■Wi-Fi電波を"聴く"補聴器を開発

 ロンドンの聴覚障がい者のジャーナリスト、フランク・スウェイン氏(32歳)は先頃、まったく新しい補聴器を開発した。この補聴器は、スウェイン氏がイギリスのチャリティー投資組織「Nesta」の補助金を受けて、音楽アーチストのダニエル・ジョーンズ氏と補聴器メーカー、スターキー(Starkey)社の協力で立ち上げたプロジェクト「ファントム・テレインズ(Phantom Terrains)」の活動で製作したものである。

 この補聴器によって、街中のWi-Fiの電波状況を聴覚情報として認識し収集することができるという。Wi-Fi電波の捕捉はiPhoneによって行なわれ、インストールされた新開発のアプリケーションが把握した電波状況を音に変換し補聴器へワイヤレスで伝えるという仕組みだ。

 スウェイン氏は実際にこの補聴器を装着してロンドンの中心部を歩き、補聴器によって音に変換されたWi-Fiの電波を"聴き"、そのデータからWi-Fi電波状況をあらわす3次元マップを作成した。データにはネットワークの名称、周波数、信号強度、暗号化方式が表示されているという。確かにこの3次元マップがあれば特定の場所の電波状況がひと目でわかり、電波を求めてさすらう必要がなくなるだろう。Wi-Fiネットワークにはそれぞれ音質が割り当てられ、電波が弱いほどカチッ、カチッと長い間隔で音が鳴り、逆に強まるほどに速いテンポで繰り返し鳴り響くということだ。

「(ロンドン地下鉄の)ターンパイク・レイン駅のホームでは、いつも使っているWi-Fiの馴染みの音が聴こえてくるんだ。そして乗り込んだ電車がロンドンの中心部へ向けて走りはじめると、次第に音は小さく微かになり、まさにトンネルに潜ったみたいに何も聴こえなくなるんだよ。......中略......住宅地はセキュリティが低い家庭用のルーターで満ちているし、一方でビジネス街では高度に暗号化されたワイドバンドのルーターが使われていることがすぐに分かるよ」と、スウェイン氏は「New Scientist」の記事で述べている。

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