【不審死7人】京都の鬼女・千佐子容疑者は、なぜ表沙汰にならなかった? 事件記者が語る「警察の誤算」

tocana / 2014年11月27日 16時30分

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【事件記者が綴るアナザーストーリー】

 古都に現れた鬼女に列島が震撼している。
 
 京都府向日市で昨年12月、無職、筧(かけひ)勇夫さん(当時、75)が殺害された事件。京都府警に殺人容疑で逮捕された妻の千佐子容疑者(67)の周囲では、これまでに判明しているだけで大阪、奈良、兵庫などで7人の死者が出ている。

 捜査関係者によると、千佐子容疑者は、旧姓や偽名などを使って、関西の複数の結婚相談所に登録。「資産のある独り身の高齢者」との条件で相手を探していた。

 筧さんが死亡する前後にも相手を探していたといい、疑惑は深まるばかりだ。

「千佐子容疑者は結婚した相手が死亡するたびに、多額の財産を相続している。婚姻関係を結んでいない相手でも、内縁の妻として公正証書を取り交わして、まんまとカネをせしめている。千佐子容疑者の手にかかったとみられる犠牲者は、立件困難なものも含めると十数人に及ぶといわれている」(捜査関係者)

 複数の報道によれば、千佐子容疑者が受け取った遺産は約10年間で総額10億円に上るともいわれる。疑問なのは、これほどの事件にもかかわらず、なぜ、これまで表沙汰になってこなかったのかということだ。

 実はトカナでも今年3月、事件の一報を伝えている(http://tocana.jp/2014/03/post_3814.html)。一部週刊誌も疑惑の一部を報じたが、その後は続報もパッタリ。約8カ月もたってようやく事件化されたわけだが、これほど長きにわたって警察が沈黙していたのにはワケがある。

「実は京都府警は年明けの時点で、千佐子容疑者に聴取を掛けている。そこで確証が得られれば逮捕する手はずだったのだが、ここで大きな誤算が生じたというのです」(大手紙社会部記者)

 関係者によると、その誤算は、ほかならぬ千佐子容疑者によってもたらされたものだという。

 密室の取調室の中で、一体何があったというのか。

「状況証拠では"限りなくクロ"と出ていたにもかかわらず、千佐子容疑者は自分からボロを出すことはなかったんです。いくら捜査員が問い詰めても、千佐子容疑者は一向に犯行を認めなかった。ポリグラフ、つまり嘘発見器にも掛けたが、そこでも千佐子容疑者の犯行を裏付ける証言は取れませんでした。最初から物証に乏しい事件だっただけに、その時点では逮捕に踏み切ることはできなかったという話です」(先の記者)

 それが、ここにきて急展開を迎えたのは、千佐子容疑者が自殺をほのめかしたまま自宅から姿を消したためだった。

「被疑者死亡」で事件を終わらせないために「最後の手段」を取らざるを得なかったのだ。

「京都府舞鶴市の高1女子殺害事件でのトラウマも、捜査陣が逮捕を躊躇した一因だろう。証拠に乏しいままに逮捕した容疑者は最終的に裁判で無罪となってしまった。その二の舞いだけは絶対に避けたいはず。しかし、今回の事件でも千佐子容疑者を有罪にまで持ち込めるかどうかが不安視されている」(捜査関係者)

 渦中の千佐子容疑者はいまだに容疑を否認しているというが...。
(文=KYAN岬)

画像は、Flickrより(Stacy Brunner / Playing in the dark)

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