「過激シーン10分は削れ」映倫の要請を断固拒否! 伝説の大殺戮映画!!

tocana / 2014年12月8日 17時0分

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――絶滅映像作品の収集に命を懸ける男・天野ミチヒロが、ツッコミどころ満載の封印映画をメッタ斬り! 今もう一度評価したい伝説の映画を紹介する。


【映画 オールナイトロング】

 1989年に発生した「宮崎勤幼女連続誘拐殺人事件」の影響により、テレビやレンタルビデオ店からホラー映画が姿を消していた頃、勤めている映画プロダクションを辞め、失業保険で暮らしていた無名の映画青年・松村克弥は、「どこにでもいる十代の若者に潜む狂気」を主題に、伝説の大殺戮映画『オールナイトロング』を完成させた。


■あらすじ

 飛行機整備士志望の慎治(鈴木亮介)、予備校生の徹也(家富洋二)、金持ちの健介(角田英介)は、通り魔殺人事件(犯人役は元たけし軍団のサード長嶋)に偶然居合わせた縁から遊び仲間となる。ある日、慎治の交際相手の女子中学生が、彼の目前で不良少年達に集団レイプされてしまう。その恨みを晴らすため、慎治ら3人は猟銃を持ち、不良達のたむろするアジトへと殴り込みをかけるが......。


■過激模写

 この作品には、1982年に起きた「歌舞伎町 少女アキレス腱切断殺人事件」をベースにした少女の凌辱場面や、終盤に描かれる少年同士の凄惨な殺し合いなど、とにかく過激な描写が含まれている。映倫は「こんな脚本、映画にして欲しくない」と、この作品を「一般映画制限付R指定」にした。つまり、15歳未満は観ることはできないのだ。その理由は「映画を観た少年たちが真似をするかもしれないから」だった。そしてキャスティングに関しても、複数の芸能プロダクションが俳優の出演を拒否した。


■松村監督の決意

 そんないわくつきの『オールナイトロング』だったが、配給会社・大映の尽力により中野武蔵野ホール(2004年閉館)で上映され、ヨコハマ映画祭で新人賞を受賞するなど、若者たちの間で話題となり、『オールナイトロング2』(1995年)、『オールナイトロング3 最終章』(1996年)と、続編が製作された。だが映倫から「過激な場面を10分間は削れ」と言われ、松村はこれを拒否したため劇場公開はされず、シリーズは大映ビデオからのビデオリリースとなる(4作目『オ-ルナイトロングR(リターンズ)』、5作目『オールナイトロング イニシャルO』、6作目『オールナイトロング 誰でもよかった』)。ただし最も過激な初期3作品は、未だに国内盤DVDが発売されていない(海外では発売)。のちに松村は「殺人者の暴力を美化したわけではない。暴力を振るった悪は、同じ暴力で倒されねばならない」と話している。

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