STAP細胞、小保方氏の今後は科学評論家? 科学ライター「一度のミスで科学界追放はおかしい」

tocana / 2014年12月20日 20時0分

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 STAP細胞論文をめぐる不正問題で、小保方晴子研究員は12月21日付けで理化学研究所を退職予定であることが明らかになった。また、退職後にも懲戒の議論が行われることがわかった。

 すでに博士号が取り消された小保方氏だが、今後彼女が研究・活躍する場は残されているのだろうか? サイエンス・ライターの川口友万氏に伺った。

「こう考えてみてください。ニュースになるほどの大きな不祥事を起こしたサラリーマンが、同じようにサラリーマンとして一般企業に再就職できるでしょうか? できないですよね。特に小保方さんの場合は、最初の大きな研究で騒動を起こしてしまったため、業績も残っていない。なので、活躍の場はとても狭いものになるでしょう」

 国外の研究所などに所属するのも厳しい...と? たとえば、窃盗罪で逮捕され、懲戒免職処分を受けた大学教授が、数年後に別の大学で教授として就任している例などもあるようなのだが。

「今回、小保方さんが引き起こした問題とはレベルが違いますし、その教授の事情も知らないので、比較できません。ただし、小保方さんは科学者としてミスを犯し、問題を引き起こしたのですから、その教授よりも『能力面』に問題があるということになる。業績もなく博士号もない状態では、国外での活躍も厳しいでしょうね」

 ではどうすれば?

「科学評論家としての道を選ぶのもいいのではないでしょうか? でも、私はあえて言いたいのです。彼女のように、学位を取ったばかりの女性が、初めての大きな研究に挑み、少なくとも科学者なら誰もが驚くような『新しい理論と発想』を見つけたんです。もちろん、論文に不備はありましたし、科学者としてミスを犯しました。でも、科学者もミスはします。普通の人間と同じくミスはするんです。そして何より、彼女は経験が浅い若手の博士。そのような人物が1度ミスを犯しただけで科学界から事実上追放されるなんておかしくないですか? 私は小保方さんを犯罪者かのように叩いたマスコミも絶対に許せないのです。そして、彼女のミスを守れなかった理研や、若手の研究者がミスをする可能性を見越すことができなかった(見越していたのに、強行に彼女をリーダーとして推し進めた?)理研のその判断を責めるべきです。そして、STAP細胞の発想自体は、評価されていいはずなんです。

 彼女の科学者としての道は険しいものにはなると予測されますが、どこかの企業に就職してまた研究できる環境にいられることを願っています。小保方さんを犯罪者のように叩いてきたマスコミには『恥を知れ、お前はミスをしたことがないのか!』と、言いたいです。『水着のグラビア本に出るのでは?』などと騒いでいるのも恥ずかしい! 彼女の失敗は『いい失敗か、悪い失敗か』といえば、科学者としては『いい失敗』だっと思っているんです。次のチャンスを与えたら、きっとこの反省を生かしてちゃんとやると思う。たった一回のミスで科学者としての道が絶たれてしまうのなんて、おかしい。弱い者いじめばかりする世の中は、本当にどうかしている」

 理研を通じて文書で配布された小保方氏の声明文では、「予想をはるかに超えた制約の中での作業」「細かな条件を検討できなかった」「大変困惑している」など、何か釈然としないものを残したコメントを出している。さらに、報道によると緑色蛍光は、わずかとはいえ確認されており、この細胞が増殖することもわかっているというが、この現象が何なのかを検証しないまま、理研は「範囲を超える」として実験を打ち切ったとも伝えられている。今後、小保方氏とSTAP細胞を巡る健全な報道が増えることを祈るのみである。

tocana

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