スマホ普及で親指が異常に発達、脳も肥大化!? 驚愕の最新研究

tocana / 2014年12月25日 19時0分

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 世の中、右を見ても左を見ても今やスマートフォン(スマホ)だらけ......。ガラスの板を指でさする老若男女で溢れ返っている。しかし、このような光景が一般的になったのは、iPhoneの登場以来、わずか数年のこと。タッチスクリーン式携帯電話の急速な普及は、私たちの生活のみならず、脳にも大きな変化を引き起こしていることが次第に明らかになりつつあるようだ。

 スイス・チューリッヒ大学の神経科学者、アルコ・ゴーシュ教授が学術誌『Current Biology』上で発表した最新の研究結果によると、なんとスマホ利用者の脳では、ある一部分に肥大・活性化が見られるというのだ。

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■肥大・活性化した脳の一部とは!?

 スマホの利用で変化した脳の一部とは、頭頂葉にある「体性感覚皮質」。それはまさに、親指の感覚や動きをつかさどっていた部位であるという。つまりスマホ利用者の親指は、より敏感で反応が良い傾向にあるということだ。

 ゴーシュ教授の研究チームは、被験者37人それぞれの脳波を10日間以上にわたって調査した。被験者のうちスマホ所有者は27人、フィーチャーフォン(ガラケー)所有者は11人であったという。そして調査の結果、スマホ利用者の体性感覚皮質は、ガラケー利用者と比べて大きく、より活性化していることが判明したのだった。さらに同じスマホ利用者であっても、利用時間が長い人ほど著しい変化を示したという。

 この差について教授は、スマホの操作ではボタンが固定されている従来型の携帯電話よりも多様な親指の動きを要求されるため、脳がスマホの操作に適応した結果であると考えている。スマホを所有する人間は、過去に類を見ないほど親指を活発に動かすようになり、さらにそれを日常的に継続することで、脳が鍛えられているというのだ。

「スマホ利用が脳に引き起こす変化の程度は、実に驚くべきものです」(ゴーシュ教授)

 これと同様の変化は、音楽家などの脳にも見られるようだ。教授によると、例えばバイオリニストの脳では、指の動きをつかさどる部位が一般人よりも発達していることが分かっているという。


■これは「進化」なのか?

 新しい習慣に適応するため、人間の脳が変化するという事実を改めて示した今回の研究。親指がより敏感になり、反応も早くなるとしたら、スマホ利用の"メリット"と捉えることもできそうだが、そう喜んでばかりもいられないようだ。

 それというのも習慣の変化が、時として脳の不適応状態を引き起こし、人々の健康にとって害となる可能性も捨て切れないためだ。体性感覚皮質の変化は、慢性的な痛みや痙攣、ジストニアなどの運動障害として現れることもあると教授は懸念している。

「パーソナルデバイスの普及が、人々の脳に与えるインパクトをしっかり観察する必要があります」
「タッチスクリーンの使用によって引き起こされる脳の変化が、どのような結果を招くのか、さらなる研究が必要です」(ゴーシュ教授)


 日々、急速に進化する電子機器。最近では、ウェアラブルデバイス(身につける電子機器)普及の兆しも見えてきた。インターフェースは今後さらに多様化する可能性がある。このスピードに合わせるかのように、私たちの脳自体も急速に変化し続ける時代が到来したということなのかもしれない。

tocana

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